80%のほ場でバイオスティミュラント効果を確認 32都道府県の106JAが実証参画 AGRI SMILE2025年12月9日
AGRI SMILE(東京、中道貴也社長)は全国32都道府県の106JAが参画した318ほ場・69品目の実証を通じて、栽培中に取得した1500ha分の生育データを解析し、Eco-LAB自主規格に基づくバイオスティミュラント(BS)資材の最適な施用条件を明らかにした。その後、収穫・経済性評価が完了した200ほ場のデータを効果検証したところ、80%のほ場で収量または品質のいずれかに改善が確認され、費用対効果の再現率80%が得られた。

具体的には、水稲の白未熟粒抑制や増収、根菜類・葉茎菜類の収量増加、果菜類の着果不良抑制、果樹の日焼け果抑制など、主要作物区分で改善が見られた。
2024年の年間平均気温は観測史上最高を記録し、高温や異常気象が農業生産に深刻な影響を及ぼした。水稲では白未熟粒の増加、果菜類では着果不良、根菜類・葉茎菜類・果樹ではサイズ低下や品質劣化による出荷量減少が見られ、従来の栽培技術だけでは対応が難しく、農家所得の地域格差や市場価格の変動リスクも高まっている。
欧米では、植物の生理機能を活性化し環境ストレスへの耐性を高めるBSが注目されている。AGRI SMILEは日本の気象・土壌条件に適合させるため、農林水産省ガイドラインに準拠した科学的検証体制を整備し、JAや産地試験機関と連携して効果の定量検証を進めてきた。
2025年4月からの全国実証では、1500ha分の生育データをもとに作物別の最適施用条件(濃度、施用タイミング、散布方法など)を特定した。実証は無償サンプルではなく、資材は生産者やJAグループが有償で購入し、その費用負担のもとで実施された。
北海道のJA道央(レタス)では収量が約30%増加し、10ha当たり資材費2660円に対し収入増12万5680円(費用対効果47倍)が得られた。岩手県のJA全農いわて(ピーマン)では規格内比率が49%増、収量が40%向上した。新潟県のJAみなみ魚沼(水稲)では白未熟粒の減少と整粒率の改善により収量が約20%増加した。
AGRI SMILEは今回の成果を踏まえ、収量安定・品質向上・費用対効果の高い作物からBS資材の普及を進める考え。特に水稲では「最小限の投入で最大の効果を発揮できる施用体系を構築し、各産地に応じた技術モデルとして展開する」としている。
今後は蓄積した実証データを活用し、AIやデータサイエンスによる栽培最適化やGX(グリーントランスフォーメーション)領域への応用を推進し、施用条件の最適化プロセスを高度化・自動化することで、科学的根拠に基づく気候変動対応型農業への転換を加速させる考えだ。
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