マルキン法制化 議員立法で衆院提出-野党4党2016年4月26日
野党4党の農林関係衆議院議員は共同で、マルキンの法制化案を衆院事務局に提出した。
提出したのは「畜産物の価格安定に関する法律案及び独立行政法人農畜産業振興機構法の一部を改正する法律案」。いわゆる牛と豚のマルキン事業を法制化するもの。具体的には肉用牛・肉豚の販売価格が標準的な生産費(物財費等+家族労働費)を下回った場合に、農家に対してその差額を補てんする交付金を農畜産業振興機構が交付する制度。補てん率をこれまでの8割から9割に引き上げる。
政府が国会に提出している11本のTPP関連対策法案にも同様の法案がある。ただ、TPP協定自体の今国会での成立を見送る見通しとなり、マルキン法制化法案も一括審議のため成立は先送りされることなる。法案提出者の一人、民進党の玉木雄一郎議員は「11本(の関連法案)を束ねることによって、引きずられて成立しないとなれば農家のためにならない。全国の畜産農家の経営安定のために法的な基盤が必要で対策部分を切り出て提出した」と話した。
また、政府提出法案はマルキンが法制化されても施行はTPP協定発効後となっている。
一方、今回野党提出した法案は施行日は公布日とした。「もともとTPPに関係なくやるべき政策。すみやかに施行しで農家にいち早くメリットを届けたい」(玉木氏)という。
衆院TPP特別委員会の筆頭理事でもある民進党の近藤洋介議員は与党に対して「生産者の立場に立ってぜひ対応すべきだと強く申し入れ与野党が歩み寄ってぜひ成立を図りたい」と話した。
共同提出したのは民進党、日本共産党、生活の党と山本太郎となかまたち、社会民主党。
(写真)議員立法を共同提出した衆議院議員。左から岸本周平議員(民進党)、畠山和也議員(日本共産党)、玉木雄一郎議員(民進党)、近藤洋介議員(民進党)、吉川元議員(社会民主党)、柿沢未途議員(民進党)。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(155)-改正食料・農業・農村基本法(41)-2025年8月16日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(72)【防除学習帖】第311回2025年8月16日
-
農薬の正しい使い方(45)【今さら聞けない営農情報】第311回2025年8月16日
-
(448)郷愁とノスタルジー【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年8月15日
-
あらゆる暴力の即時停止を 被爆・戦後80年にメッセージ発表 パルシステム連合会2025年8月15日
-
京都府「第3回京のこだわり畜産物レシピコンテスト」開催2025年8月15日
-
「パンのフェス2025」三井アウトレットパーク木更津で9月に開催2025年8月15日
-
機械審査なし「お米番付12回大会」エントリー開始 八代目儀兵衛2025年8月15日
-
東京23区の住民 過去1年間に森林を訪れたのは3人に1人 森林総研2025年8月15日
-
【サステナ防除のすすめ2025】秋冬野菜の病害虫防除 異常気象こそ先手対応を2025年8月14日
-
見なくなった案山子、燕・雀・烏【酒井惇一・昔の農村・今の世の中】第353回2025年8月14日
-
花がよく売れるお盆・彼岸から見えてくる花産業の問題点【花づくりの現場から 宇田明】第66回2025年8月14日
-
渡り鳥「キビタキ」「ノビタキ」越冬地との間の移動経路を明らかに 森林総研2025年8月14日
-
国産・添加物削減・減農薬にこだわり「デポー国領駅前」リニューアルオープン 生活クラブ生協2025年8月14日
-
果実のフードロス削減・農家支援へ「キリン 氷結 mottainai 浜なし」再登場2025年8月14日
-
【役員人事】バイエル(9月1日付)2025年8月14日
-
「地元で働きたい」に応える 地域限定採用で安定雇用も実現 パルシステム埼玉2025年8月14日
-
政府の「米増産」方針 立ちはだかる「壁」と拭えぬ不安 産地JAと米農家の声2025年8月13日
-
【サステナ防除のすすめ2025】果菜類(施設)編 太陽熱で死滅狙う(1)2025年8月13日
-
【サステナ防除のすすめ2025】果菜類(施設)編 太陽熱で死滅狙う(2)2025年8月13日