【コラム・ひとこと】あやういアベノミックス2013年2月14日
個人投資家が株式市場に戻ってきたと言われる。12月の衆議院選挙を契機に株価が上昇に転じている。リーマンショック後の高値を更新し4年4カ月ぶりの高値をつけた(2月6日)。円高から急激に円安に傾いているのが原因の一つのようだ。
個人投資家といわれる層の実態は60代~70代のシニア層ではないか。失われた20年といわれるデフレ経済の最中に職場を離れ、退職金などを元手に買った株がずるずる値下がりし、手持ち資産が痛めつけられていた。その眠っていた株がむくむくと上がりだしてきた。株はもうやめようと思った矢先に、又は損切りした残りの株が急に上がりだして買値に戻った感じである。
政府が日銀を説き伏せて、2%の物価上昇目標をかかげたアベノミックスといわれる策が効を制しているかにみえる。政府が未だ何もしてないのに株の急激な上昇に、気分を良くしている人も居る。何時巻き戻しが来るのかとの心配もある。輸出企業にとっては収益改善になるが、輸入品は値上がりする。
肥料原料も飼料も燃料費も円安で輸入価格は高くなる。農業の生産コストは上がる。その分、国産の米や野菜や肉の値段が上がれば、農家・農協にも好結果をもたらすが、流通のタイムラグもありスムースに移行するかどうか。雇用は改善してない。非正規労働者が増えて若い人の賃金は増えないという。
トヨタの国内生産が黒字に転換したというニュースが一時流れた。もしそうなら、自動車製造は一次二次産業と裾野が広い。ものつくり日本が復活する兆しになる。家族農業を続けながら、工場で働くという地域再生のモデルにもなる。しかし、円安のまま為替が安定的に落着くのかどうか誰も分からない。経済が成長過程に入る前に政府の借金が膨らみ対応不能・デフォルトになるような事態になっては困る。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(149)-改正食料・農業・農村基本法(35)-2025年7月5日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(66)【防除学習帖】第305回2025年7月5日
-
農薬の正しい使い方(39)【今さら聞けない営農情報】第305回2025年7月5日
-
【注意報】斑点米カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 石川県2025年7月4日
-
(442)エーカレッジ(作付面積)から見る変化【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年7月4日
-
【JA人事】JAながさき県央(長崎県)里山耕治組合長を再任(6月27日)2025年7月4日
-
人的資本を人事制度で具体化する 「令和7年度 人事制度改善セミナー」開催 JA全中2025年7月4日
-
「有機薄膜太陽電池」で発電した電力 ブドウの着色に活用 実証実験開始 山梨県2025年7月4日
-
株主優待制度を新設 農業総研2025年7月4日
-
夏の訪れ告げる初競りの早生桃 福島県産「はつひめ」販売 青木フルーツ2025年7月4日
-
ニッテン「スズラン印」ロゴマークをリニューアル 日本甜菜製糖2025年7月4日
-
「国際協同組合年」認知度調査「生協に参加したい」が7割 パルシステム2025年7月4日
-
洋菓子のコロンバン主催「全国いちご選手権」あまりんが4連覇達成2025年7月4日
-
野菜わなげや野菜つり 遊んで学ぶ「おいしいこども縁日」道の駅とよはしで開催2025年7月4日
-
北海道初進出「北海道伊達生産センター」完成 村上農園2025年7月4日
-
震災乗り越え健康な親鶏を飼育 宮城のたまご生産を利用者が監査 パルシステム東京2025年7月4日
-
神奈川県職員採用「農政技術(森林)経験者」受験申し込み受付中2025年7月4日
-
神奈川県職員採用「獣医師(家畜保健衛生分野)経験者」受験申し込み受付中2025年7月4日
-
信州の味が集結 JA全農長野×ファミマ共同開発商品 長野県知事に紹介2025年7月4日
-
障害者のやりがい・働きがい・生きがい「ガチャタマ」で応援 パルシステム埼玉2025年7月4日