【コラム・ひとこと】「クロップシェアリング」にひとこと2014年2月20日
元中国大使の丹羽宇一郎氏の講演会が催された。農協協会等3団体主催の新年行事、一般にも開放された。
丹羽氏の出身母体は大手商社の伊藤忠。1962年LT貿易の頃から中国に深く関与し日中友好貿易を伸ばしてきた。中国通の丹羽氏が民間人から中国大使に任命された意義を知る。講演内容は明解で分かり易かった。日中関係は刻々と変化し、一触即発の深刻な状況にあるという認識にも同感した。
残念ながら今の政権にはこの考え方を真摯に受け入れる姿勢はないだろう。しかし、農業問題に限れば、財界或いはオピニオンリーダーとして丹羽氏の考えが理解でき、勇気をもらったような気がする。
その1、農業は国の宝である。農業保護はあたりまえである。国はもっと農業に力を注ぐべきである。
その2、日本は「水と光と土」に恵まれ、お米の生産にはもってこいである。
その3、お米の生産力を挙げる。コストを下げ輸出できるよう反収量を上げる。農機具、土地などは共同使用する、20%をその代償に支払う「クロップシェアリング」という考え方を示した。現在日本の反収量5トンを米国並みの7トンまで上げるという提案だった。
地球人口は現在の70億人が92億人に増える。農地は増えない。水不足の国は40%もある。地球を養うには反当たり収量増産で対応せざるをえない。地球規模の自然災害も増えている。中国は14億人の人口。例えば大豆、中国は日本の輸入の15倍を買い付けている、お米だって隣の中国を消費国と考えれば良い。減反廃止を契機に日本のJA組織が食糧とお米の世界戦略を立てるべきではないだろうか。
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