【鈴木宣弘・食料・農業問題 本質と裏側】ペンス副大統領演説の「改ざん」も頼んでいた?2018年10月18日
日米共同声明の「改ざん」だけでなく、とんでもない「改ざん」がまだあった。
九州大学磯田宏教授からの指摘によるペンス副大統領演説(2018年10月4日)の「改ざん」証拠である。
以下の演説動画
https://www.youtube.com/watch?v=mYAHPPXmcts&fbclid=IwAR3-zyrxWH7HlM1dG9djCbtsvQQXKpf9yIyza4wE4BOuMJiS-2NtqnCuoI8
の35分19秒辺りからの発言で明白に、And we will soon begin historic negotiations for a bilateral Free Trade Agreement with Japan と言っているのに対して、ホワイトハウス・サイト発表(文字起こし)
https://www.whitehouse.gov/briefings-statements/remarks-vice-president-pence-administrations-policy-toward-china/?fbclid=IwAR0zDYsMeUUXpkv_6yZujtOspkewb48jgo_4X9KqrEwotC4kp1E1XC5fvzM
の同演説記録は、当該箇所を、a bilateral free-trade deal with Japan に変えているのだ。
日本側が、「国内的にFTAとは言えないから表現を変えてくれ」と頼んだのに対してアメリカ側が対応したものと推察されるが、どうあがいてもごまかしようがないことを、こんな姑息なごまかしでまだ何とかしようとする情けなさに言葉を失う。
しかも、重大なことは、FTAの表現の改ざんを頼むために、「イージス艦をもう一隻買います。牛肉関税はあと1%追加削減します」という類(たぐい)の国益差し出しをしている姿が目に浮かぶ。国民のために闘うのでなく、国民を欺くために際限なく国が売られていく。こんなことがあっていいのだろうか。
確認のため、今までの「なし崩し」の売国の流れ(とあってはならない今後)を簡潔に追っておこう(詳しくは、前回、前々回のコラム参照)。
TPP断固反対
↓
参加(「聖域なき関税撤廃」が「前提」でないと確認できたとの詭弁)
↓
重要5品目守る
↓
守らず(「再生産が可能になるよう」対策するから決議は守られたとの詭弁)
↓
米国からの追加要求を阻止するためにとしてTPPを強行批准
↓
日米FTA回避のためにと言ってTPP11承認(本当はTPP11と日米FTAをセットで進め、日米経済対話やFFRは日米FTAの準備交渉だった)
↓
日米FTA交渉入り(共同声明・副大統領演説を改ざんしてFTAでないと言い張る)
↓
TPP以上は譲らない
↓
(今後)
譲る
↓
実はFTAだったと言い出す(FTAでないと国際法違反のため)
↓
日米FTA発効
こうならないように、こんどこそ止めなくてはならない。
(鈴木宣弘教授の最近よく読まれている記事)
・【鈴木宣弘・食料・農業問題 本質と裏側】「FTAではない」と言い続ければ、新協定は発効できないという墓穴(18.10.11)
・TAGは「実質FTA」でなく「FTAそのもの」【鈴木宣弘・東京大学教授】(18.09.28)
・【鈴木宣弘・食料・農業問題 本質と裏側】言葉の破壊の行きつく先は国の破壊(18.10.04)
・【鈴木宣弘・食料・農業問題 本質と裏側】従順な日本がグローバル種子企業の世界で唯一・最大の餌食にされつつある~種子と関連問題の再整理~(18.09.21)
・【鈴木宣弘・食料・農業問題 本質と裏側】「強い農業」は災害に「弱い農業」? ~9月10日(月)テレビ収録用質疑資料~(18.09.13)
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