政権交代の秘策【森島 賢・正義派の農政論】2021年12月6日
10月末の総選挙以後、反共攻勢が行われている。多くのマスコミなどを使った攻勢が、激しく行われている。立憲などの野党が負けたのは、共産党と選挙協力したからだという。だが、これは事実と違う。デマ宣伝である。野党は、決して負けていない。
これは、自民党の綱領の冒頭にある、「我が党は、『反共産・社会主義…を目的とし』…」という文言に忠実に従った攻勢なのだろう。
だが、いまの反共攻勢は、黄昏れの資本主義の、弱々しい勝どきのように聞こえる。また、危機の中での断末魔の叫びのようにも聞こえる。
多くのマスコミは、天下の公器であるべき役割りを投げ捨て、自民の権力に忖度して、攻勢に加担している。労働貴族の集まりである「連合」も、攻勢の尖兵になっている。慨嘆すべきことである。
だが、野党が負けたというのは、選挙結果の事実とは違う。比例区でみると、自民の得票数は全国で1,991万票だったが、選挙協力をした立憲、共産、国民、れいわ、社民の5野党の得票数は2,149万票だった。つまり、5野党の方が多かった。この事実に基づけば、5野党が負けた、というのは虚偽であり、したがって、5野党による政権交代は充分に可能である。
このように、いまの反共攻勢は、政権交代を阻止するための悪辣な陰謀である。5野党を意気阻喪させるための、悪意あるデマ宣伝である。
これを、日本が暗黒時代へ突入する前触れだ、と思うのは杞憂である。5野党は、それほどに弱くはない。

上の図は、10月末の総選挙の比例区の結果である。自民の得票率と、5野党、つまり、立憲、共産、国民、れいわ、社民の合計の得票率との差を、都道府県別に示したものである。
前述のように、全国での支持率は、5野党のほうが多い。だが、都道府県別にみると、濃淡がある。沖縄、東京のように、5野党が10ポイント以上多い都県がある一方で、山口、富山、広島のように自民が15ポイント以上多い県がある。
このことは、5野党の都道府県の党支部どうしが選挙戦術を学びあうことで、いまの支持率のもとでも、政権交代が充分に可能であることを意味している。
◇
いま、各野党が学びあうことは、政権交代を目的にした協力体制の強化である。反共攻勢に立ち向かう論理と戦術の強化である。それは、各党内の強化であり、各党間の連携の強化である。
そして、この政権交代のための戦略と戦術は、中央機関ではなく、地方組織が決めるべきことである。中央のボス交渉で決めるのではなく、地方での熟議を重ねて決めるべきことである。それは、各党内の熟議であり、各政党間の選挙協力についての熟議である。
◇
そのために必要なことは、地方組織の拡大と強化である。
地方組織をみると、自民には70万人を超える支持者が地方に組織されている。しかし、第一野党の立憲には10万人しかいない。
5野党が政権を奪取するには、地方組織を拡充しなければならない。そうでないと、風だのみの選挙になってしまう。万年野党になってしまう。
5野党の活性化は、沈滞した日本の政治を覚醒させるだろう。国民の期待は大きい。
(2021.12.06)
(前回 コロナの波動)
(前々回 立憲党は誰の党か)
(「正義派の農政論」に対するご意見・ご感想をお寄せください。コチラのお問い合わせフォームより、お願いいたします。)
重要な記事
最新の記事
-
【年頭あいさつ 2026】食料安全保障の確保に貢献 山野徹 全国農業協同組合中央会代表理事会長2026年1月2日 -
【年頭あいさつ 2026】将来にわたって日本の食料を守り、生産者と消費者を安心で結ぶ 折原敬一 全国農業協同組合連合会経営管理委員会会長2026年1月2日 -
【年頭あいさつ 2026】利用者本位の活動基調に 青江伯夫 全国共済農業協同組合連合会経営管理委員会会長2026年1月2日 -
【年頭あいさつ 2026】金融・非金融で農業を支援 北林太郎 農林中央金庫代表理事理事長2026年1月2日 -
【年頭あいさつ 2026】地域と共に歩む 持続可能な医療の実現をめざして 長谷川浩敏 全国厚生農業協同組合連合会代表理事会長2026年1月2日 -
【年頭あいさつ 2026】「JAサテライト プラス」で組織基盤強化に貢献 伊藤 清孝 (一社)家の光協会代表理事会長2026年1月2日 -
【年頭あいさつ 2026】協同の原点に立ち返る年に 村上光雄 (一社)農協協会会長2026年1月2日 -
【年頭あいさつ 2026】食料安全保障の確立に全力 鈴木憲和農林水産大臣2026年1月1日 -
シンとんぼ(174)食料・農業・農村基本計画(16)食料自給率その他の食料安全保障の確保に関する目標2025年12月27日 -
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(91)ビスグアニジン【防除学習帖】第330回2025年12月27日 -
農薬の正しい使い方(64)生化学的選択性【今さら聞けない営農情報】第330回2025年12月27日 -
世界が認めたイタリア料理【イタリア通信】2025年12月27日 -
【特殊報】キュウリ黒点根腐病 県内で初めて確認 高知県2025年12月26日 -
【特殊報】ウメ、モモ、スモモにモモヒメヨコバイ 県内で初めて確認 高知県2025年12月26日 -
【注意報】トマト黄化葉巻病 冬春トマト栽培地域で多発のおそれ 熊本県2025年12月26日 -
【注意報】イチゴにハダニ類 県内全域で多発のおそれ 熊本県2025年12月26日 -
バイオマス発電使った大型植物工場行き詰まり 株式会社サラが民事再生 膨れるコスト、資金調達に課題2025年12月26日 -
農業予算250億円増 2兆2956億円 構造転換予算は倍増2025年12月26日 -
米政策の温故知新 価格や流通秩序化 確固たる仕組みを JA全中元専務 冨士重夫氏(1)2025年12月26日 -
米政策の温故知新 価格や流通秩序化 確固たる仕組みを JA全中元専務 冨士重夫氏(2)2025年12月26日



































