イタリアはラーメンブーム【イタリア通信】2025年1月18日
今イタリアでは寿司に続いてラーメンブーム。ここ数年でローマにラーメン屋さんが50店ほど開店しました。
私がローマに来た頃、もう数十年も前になりますが、ローマっ子はほとんど自分の土地の料理しか食べません。当時ローマに中華料理店は上海、天津の2軒だけ、その他の外国料理はソーセージなどでビールを飲ませる店が数軒。ローマ以外の地方の料理を出す店もほとんどありませんでした。
日本料理店は1970年代に1軒出来ましたが客の殆どは日本人、80年代に入ると2軒ほど増えましたが、客は日本人観光客が殆ど。
それが1980年代後半になると、ローマに安い中華料理店が沢山開店。量が多く、取り分けが出来て安上がりなので家族で食べに行けるのが良かったのでしょう。これで醤油の味に抵抗が無くなりました。
そして2000年代半ばになると日本ブーム。
しかし日本料理店の数は少なく、値段も高く、高級感が強かったので一般の人はあまり食べに行きません。
そんなことから中華料理店が高級感を出すために寿司をはじめ日本料理を提供すようになり、店の名前も日本的なものが増えました。
そして2010年代になると在住日本人が出店したラーメン専門店が人気を呼び、現在では50店近い店でラーメンを食べることが出来ます。
その中で3カ月ほど前に家の近くに出来たKOMI RAMENという店にいってみました。
この店の特徴は店内の装飾がすべて日本の漫画。これに惹かれて入店する若者も多いようです。
KOMI RAMEN
中国人が経営する店に入るとまず目につくのが漫画の主人公たちが描かれた大きな凧。
メニューに載っている海鮮ラーメンや冷やしラーメンなど10点ほどの中から、日本式のシンプルなラーメンだと思い、醤油ラーメンを頼みましたが、出てきたラーメンには鶏の揚げ物、チャーシュー、ゆで卵、タケノコ、もやし、海苔、ネギと具が盛りだくさん、これだけでお腹がいっぱいになりました。
近くのテーブルでラーメンを美味しそうに食べている若い男性二人に聞くと、ジャンフランコさん(28歳)は、「ぼくは武道をやっているので日本食は好き。ラーメンは大好きです」と。ロレンツィオさん(25歳)は「ラーメンは初めて。でも日本の漫画が大好きで店の前を歩いていると店内に漫画の主人公たちが飾られているので入ってみました」とのことです。
別のテーブルでは80歳になるパトリツィアさんが「日本人の友達にごちそうになってから大好きになり、家でもよくインスタントラーメンを食べています」と美味しそうにショーユラーメンを食べている。
近くの席にいたカップルはラーメンと丼物。
店のオーナー正曉(ZHENGXIAO)さん(48歳)
「私は1998年、22歳の時に家族と中国からローマに来て中華料理店で働き、料理人である今の夫と結婚、女の子が二人います。シェフである夫は日本人からラーメンの作り方を学びました。二人の夢は自分たちの店を持つこと。3カ月前にこの店を出すことが出来ました。
私は子供のころからラーメンが好き。故郷にいたころはよく麺類を食べていました。日本のマンガもその頃から大好き。店内の装飾は漫画で統一。店の名前の KOMI RAMEN のKOMIは中国語の「好味」からとったのですが、店内の装飾からCOMIC RAMENだと思い入ってくる人も多いです」と語ります。
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