シンとんぼ(177)食料・農業・農村基本計画(19)環境と調和のとれた食料システムの確立・多面的機能の発揮2026年1月24日
シンとんぼには農業の持続的発展と食料の安定供給への切なる思いがあり、この思いが一日でも早く実現されることを願いながら、今後の農業を占う様々な事項について持論を展開している。
その一環でシンとんぼでは、大本の法律である食料・農業・農村基本法(2024年6月改正)の条文の理解を深め、シンとんぼなりに基本法をしっかりと学べたのではないかと思っている。
現在、同法の理念を実現する具体的な内容が記された「食料・農業・農村基本計画」(以降、「基本計画」、2025年4月11日に閣議決定)の詳細を確認しながら、基本法の理念がどのように反映され、どうやって実現しようとしているのか等を検証し、農業現場で何がなされなければならないのか探ろうとしている。
前回から「第3部 食料自給率その他の食料安全保障の確保に関する目標」の検証とその目標やKPIの設定がどのようになっているかをひも解いている。前回、輸出の促進(輸出拡大等による「海外から稼ぐ力」の強化)の概要を紹介したので、今回は(4)環境と調和のとれた食料システムの確立・多面的機能の発揮をひも解いてみよう。
(4)環境と調和のとれた食料システムの確立・多面的機能の発揮には、環境と調和のとれた食料システムの確立および多面的機能の発揮といった2つの項目で目標とKPIが設定されている。
前者には、温室効果ガス削減(2013年度比)、生物多様性の保全、農山漁村における循環型社会の形成、食品産業の環境負荷軽減の4つの目標が掲げられており、特に生物多様性の保全のKPIには、化学農薬使用量(リスク換算量)の低減、化学肥料の使用量の低減、有機農業の取組面積、有機農業の産地づくりに取り組む市町村数、有機農業の技術指導体制が構築されている都道府県の割合の5つが設定されている。これは、化学農薬と化学肥料を減らし有機農業を増やせば生物多様性の保全につながるとの考えからなのだろうが、なぜそうなのか、第4部で詳細に考察しなければならないと思っている。
一方後者には、農業生産活動の継続を通じた多面的機能の発揮という目標が掲げられ、KPIとして農地・水路等の保全管理により農業生産活動が維持される農用地面積と中山間地域等における条件不利補正により農業生産活動が維持される農用地面積の2つが設定されている。
それぞれのKPIの概要は表のとおりであるが、この項目も実際にどのような具体策をもってKPIを達成しようとするのかが肝要であるので、第4部の目標とKPIの検証の際に合わせて検証しようと思う。
(つづく)

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