【JA全農 水稲直播栽培研究会】技術革新と行政支援が課題 JA全農耕種総合対策部(5)2026年1月23日
JA全農の耕種総合対策部は1月21日、「水稲直播(は)栽培研究会」をオンラインで開いた。JA全農耕種総合対策部生産振興・グリーン農業推進課から、水稲革新支援専門員を対象に実施した「水稲の播種・育苗省力化技術に関するアンケート」の結果と、水稲直播栽培に関連する農水省の補助事業などが報告された。
湛水直播の2030年普及予測
「水稲の播種・育苗省力化技術に関するアンケート」の目的は、省力化技術のなかでも、とくに播種・育苗技術に着目し、現地の課題や今後の普及見通しを把握すること。水稲直播栽培の普及面積上位20県と普及率上位20県の水稲革新支援専門員に対し、該当する24県のうち、23県から回答を得た。
回答全体の傾向として、湛水直播では「リゾケアXL」のみ増加が見込まれる一方、全体としては収量の安定性に課題があり、播種機が別途必要となる点が普及の壁となっている。乾田直播では、耕起体系や不耕起V溝体系での増加が予想されるものの、収量の不安定さに加え、必要な農機具をそろえる負担や、ほ場条件を選ぶ点が課題とされた。
節水型乾田直播については、「わからない」とする回答が多かった。技術面・環境面の確立が不十分で、生産不安定リスクを抱えたまま、普及・支援体制を構築できていない。ドローン直播は、播種技術や生育安定化に関する課題が多く残るものの、作業負担軽減への期待は大きく、今後の技術進展が注目されている。
乾田直播および密播・密苗栽培の2030年普及予測
直播栽培全体では、収量の不安定さ、農機具導入のハードルの高さ、水管理の難しさ、ほ場条件への制約が共通課題として挙げられた。その解決には、技術革新に加え、行政による補助事業の拡充など支援策の強化が不可欠だとしている。また、複数県で独自の支援策が展開されているほか、JAグループに対しては、事例共有や人材育成、資材開発など幅広い役割が期待されており、技術確立と普及に向けた体制整備と、機械・資材、普及・分析面の課題解決が求められた。
スマート化、低コスト生産などで予算化
研究会の様子
補助金などの政策では、2025年度補正予算では、「スマート農業・農業支援サービス事業導入総合サポート緊急対策」のうち「スマート技術体系への包括的転換加速化総合対策事業」に水稲直播栽培が含まれている。また、「生産性の抜本的な向上を加速化する革新的新品種開発」の「4.食料安全保障強化に向けた水稲の低コスト・多収栽培技術の開発」に、乾田直播に適した多収品種の選定や技術開発、また、節水型乾田直播の確立に向けた水管理や雑草防除技術開発も盛り込まれた。
2026年度に予算要求されている「米穀等安定生産・需要開拓総合対策事業」では「2.水稲直播栽培導入促進事業」のほかに、「1.稲作の超低コスト生産確立事業」の「②新技術現地検証タイプ」に節水型乾田直播が該当。「3.米の低コスト生産に資する技術開発」でも、節水型乾田直播などを支援する。また、日本型直接支払のうち「中山間地域等直接支払交付金」の加算項目「スマート農業加算」にも、ドローン直播が含まれている。
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