麦・大豆の作付け1万ha増 農水省2015年7月8日
27年度は主食用米の需給改善が最大の課題になっているが、農水省によると国産小麦と大豆の需要が伸び、27年産では主食用米5万5000t分が麦・大豆に作付け転換される見込みだという。
7月3日に開かれた自民党基本政策検討PTで農水省の松島浩道生産局長が明らかにした。
国産大豆は25年産で前年比4万t減の20万tとなったところ、価格は60kg8000円台が1万4000円台に急騰した。26年産では23万tと生産量を増やしたものの価格は同1万3000円台と上昇傾向が続いている。
国産大豆に対しては「国産大豆はおいしいし品質がよい。輸入大豆の長期的な高騰が見込まれるなか、国産大豆振興をお願いしたい」(大手納豆メーカー)、「国産で価値を付け差別化をはかるため、近年国産大豆使用量は徐々に増えている(大手納豆メーカー)などの声があがっている。
国産小麦も安全・安心を求める消費者ニーズへの対応や地産地消推進の観点から需要が増えている。敷島製パンはメインブランド「超熟」シリーズで「ゆめちから」や「きたほなみ」を使用した食パン「超熟 国産小麦」を4月1日から販売開始した。そのほかにも国産小麦を使用した菓子パンなども商品ラインナップに加えている。
また、全国展開の「餃子の王将」は昨年10月から餃子とめん類に使用している小麦粉を100%国産に切り替えた。外食チェーンでも国産小麦導入の動きが広がってきた。
松島局長によると、こうした需要の増加に合わせ麦・大豆で1万haの作付け増となり、これを米に換算すると5万5000t分になるという。
こうした作付け転換と飼料用米の増産に加え、主食用米の長期計画的な販売の取り組みも必要だ。農水省は27年度当初予算で米穀周年供給・需要拡大支援事業を導入した。
主食用米が豊作になった場合など、産地の判断で▽周年供給のための長期計画的な販売、▽輸出用向け・業務用向けの販売促進、▽非主食用への販売などに取り組む場合に国が支援するというもの。
要件はあらかじめ生産者が積み立てを行うこと。これまでに北海道、石川県、島根県で取り組むことを決めている。
そのほか26県で検討を進めており、農水省は8月28日までを第二次公募期間としてこの事業への申請を受け付けている。
予算額は50億円。農水省によると100万t規模に対応できるという。
重要な記事
最新の記事
-
【注意報】シロイチモジヨトウ 全道で多発に注意 北海道2025年8月25日
-
【JAの安心・安全な24年産米調査】25年産主食用 作付増加傾向(1)2025年8月25日
-
【JAの安心・安全な24年産米調査】25年産 飼料用米の作付け減少(2)2025年8月25日
-
【JAの安心・安全な24年産米調査】24年産で高温耐性品種の割合増える(3)2025年8月25日
-
水稲用除草剤「ノックアウト楽粒」の効果・作業性は? 2年連続導入の生産者に聞いた 北興化学工業2025年8月25日
-
【人事異動】JA全中(9月1日付)2025年8月25日
-
ひとめぼれの概算金2万8000円 「3000円台で安定供給」 全農いわて2025年8月25日
-
観光地の熱海再生に学ぶ 新たな事業創造の実践【JA全中教育部・ミライ共創プロジェクト】2025年8月25日
-
耕畜連携・資源循環ブランド「3‐R」6周年フェア 広島のみのりカフェで開催 JA全農2025年8月25日
-
特大野菜と岡山県産豚の"晴ればれバーガー"を期間限定販売 JA晴れの国岡山2025年8月25日
-
県のオリジナル新品種「桃太郎トマトシルク」をPR 天満屋ストアでイベント開催 JA晴れの国岡山2025年8月25日
-
【農と杜の独り言】第3回 コンテストが園芸博の特色 千葉大学客員教授・賀来宏和氏2025年8月25日
-
秋元真夏の「ゆるふわたいむ」山梨県で大玉で濃厚な甘みの すもも「皇寿」を収穫 JAタウン2025年8月25日
-
【推しの子】コラボの福島県産もも 好評で追加注文受付開始 JAタウン2025年8月25日
-
北海道産牛乳・チーズを買って当てよう「Choose!&Cheese!キャンペーン」ホクレン2025年8月25日
-
ジャガイモシストセンチュウ類 新たな土壌検査法を開発・検査サービス開始 農研機構2025年8月25日
-
日本の農業技術をインドへ エムスクエア・ラボと共同事業開発契約を締結 誠和2025年8月25日
-
世界初スイッチ型分解ペーパーポット 持続可能な農業資材を開発 ニッテン2025年8月25日
-
化学工学会の粒子・流体プロセス部会主催国際シンポジウム「MMPE2025」に協賛 丸山製作所2025年8月25日
-
LED植物工場で「甘くて栄養価の高いミニトマト」安定生産に成功 東京大学2025年8月25日