米粉新時代へ 団体が始動2017年5月26日
日本米粉協会設立
米粉の一層の普及を図ろうと、川上から川下までの関係者が参加した日本米粉協会の設立総会が5月25日に東京都内で開かれた。会長にはシェフの服部幸應・服部学園理事長を選任。「米は日本文化そのもの。グルテンフリーで海外でも評価が高い」など国内外での普及活動に意欲を示した。
来賓としてあいさつしたJA全中の田波俊明副会長は「消費者に新しい提案をし現在2万tの米粉利用量を増やし、水田の有効活用と自給率向上を期待したい。今日は記念すべきスタートの日」と協会設立の意義を話した。
農林水産省は28年度に米粉製品の普及に向け、菓子・料理用、パン用、麺用など「米粉の用途別基準」とノングルテン米粉などの表示に関する「米粉製品の普及のための表示に関するガイドライン」を公表した。同協会はこれらのガイドラインなどの普及啓発活動なども活動の柱とする。
来賓として出席した農水省の奥原正明事務次官は米の生産調整が限界となるなかで、食糧部長時代に米粉の普及に取り組み平成21年には米の新用途促進に関する法制度も整備した当時、「毎週、あるコンビニの本部に通って商品化を検討していた」などと振り返り「当時から思えば協会の設立は本当にうれしく思う」と話した。
グルテンフリーをセールスポイントにして海外にも売り込み、食生活のひとつとして評価されれば日本での普及に拍車がかかることが見込めるなど「相当なチャンスがきているのではないか。どのスーパーに行っても米粉商品がある時代が一日も早く来てほしい。健闘をお願いしたい」などとあいさつした。
総会後の理事会で会長には服部幸應・服部学園理事長が選任された。
服部新会長は小麦粉が強力粉、中力粉など製粉区分があるように米粉も消費者に分かりやすく明確に製品を提示し「数年で10万tの利用量に増やしたい」と意欲を示すとともにグルテンフリーがヨーロッパで評価されていることから輸出にも力を入れるなどと話した。 同協会の会員は総会設立時、44団体・個人。
【日本米粉協会役員】
○会長=服部幸應(服部学園理事長)
○会長代理=田波俊明(JA全中副会長)
○副会長=井田仲弘(ホテルメトロポリタン総料理長)、武内秀行(全国穀類工業協同組合新米粉部会長)、島田圭一郎(NPO法人国内産米粉促進ネットワーク)
(写真)服部幸應・日本米粉協会新会長、田波俊明JA全中副会長(同協会、会長代理に選任)、奥原正明農林水産事務次官
重要な記事
最新の記事
-
【稲作農家の声】被災農家も「米が作りたい」 国は本気の支援を 宮岸美則・石川県農民連会長2025年6月12日
-
備蓄米の認知率98.7%、一方で「味に不満」6割超、主食の転換の兆しも ノウンズ調べ2025年6月12日
-
備蓄米競争入札分 実需者・小売に7万t 売渡数量の23%2025年6月12日
-
36都道府県で販売 随意契約の備蓄米2025年6月12日
-
集落営農 法人組織41.9% 前年から1.8%増2025年6月12日
-
【'25新組合長に聞く】JA甘楽富岡(群馬) 今井善圓氏(5/27就任) 組合員・地域とのふれあいから農協の意義再認識2025年6月12日
-
米卸は全国に1822社 1億円未満が30.5%の555社「米卸業者の動向調査」帝国データバンク2025年6月12日
-
【JA人事】JAくしろ丹頂(北海道) 千葉喜好組合長を再任2025年6月12日
-
食卓と農の現場の距離を縮める取組と今後の展望「令和6年度 食育白書」農水省2025年6月12日
-
「みどり脱炭素海外展開コンソーシアム」入会受付開始 農水省2025年6月12日
-
焼酎とイモ【酒井惇一・昔の農村・今の世の中】第344回2025年6月12日
-
全農杯全日本卓球選手権大会大分県予選会 JA全農おおいたが県産農産物提供2025年6月12日
-
三重県JA-MC運営協議会が第36回定期総会 農機作業の業務改善、階層別研修でサービス向上へ2025年6月12日
-
「田んぼの生きもの調査」で田植えを体験 JA全農福島2025年6月12日
-
JA新潟かがやき産「大玉すいか」でトップセールス JA全農にいがた2025年6月12日
-
「JAタウンアワード」1位はJA全農長野「全農長野僕らはおいしい応援団」2025年6月12日
-
大規模な低酸素環境で殺虫 地球環境に優しい窒素ガス置換殺虫技術を開発 農研機構2025年6月12日
-
安全性検査クリアの農業機械 農用トラクターなど3機種15型式を公表 農研機構2025年6月12日
-
データで農業を変える「WAGRIオープンデー2025」開催 農研機構2025年6月12日
-
【人事異動】デンカ(7月1日付)2025年6月12日