金芽米の肌改善効果を実証 東洋ライス2020年10月27日
東洋ライスは10月23日、同志社大学生命医科学部アンチエージングリサーチセンターとの共同研究によって、金芽米の継続摂取で肌年齢などが改善したことを都内で開いた記者発表会で明らかにした。同社は今回の研究結果を受け、1000人以上を対象とした「金芽米等による肌改善プロジェクト」を始動させる。
雜賀慶二社長(左)と米井嘉一教授
今回の共同研究では、東京都内の大学生59人を解析対象に金芽米群の37人には1日1回150g以上の金芽米(ごはん)、対照群の22人には通常の白米(同)を1カ月摂取させ、肌状態の変化を比較。試験期間前後でアンケートによる生活習慣や肌状態の調査と肌測定機器Clreo-Proによる肌状態の測定、皮膚AGEs蛍光(AGEセンサ)による最終糖化産物の測定を行った。
肌診断測定の結果、金芽米群では肌年齢としわに有意な改善が見られ、特に男性群では肌年齢で、女性群はしわで顕著な差が表れ、毛穴や色素沈着の減少などさまざまな肌質改善効果が認められた。なお、金芽米群の継続摂取率は84%と良好だった。
研究報告を行った同志社大学生命医科学部アンチエイジングリサーチセンターの米井嘉一教授は金芽米の肌改善メカニズムについて、金芽米が玄米の難消化性を軽減し、栄養価を確保することで継続摂取が容易となり、肌質の改善などに貢献できる可能性を示唆した。
雜賀慶二社長は「わずか1カ月という短い期間で、しかも1日1回の食事でしかないにもかかわらず、金芽米の継続摂取により消費者の健康増進に貢献できる可能性が示唆された意義は大きい」とし、今後の研究に期待を寄せた。
同社は今回の肌測定機器を用いた調査を、コメの加工方法の違いによる健康への影響度を数値化し、客観的に「健康効果の見える化」を可能にした研究結果を捉え、さらなる調査・分析を進めるために「肌改善プロジェクト」を結成。これから1年かけて1000人以上の幅広い年齢層を対象に、肌質測定調査を実施。大規模なデータを収集することで、年齢や摂取するコメの種類など、さまざまな角度から金芽米などによる健康効果の解明に活用する。肌改善プロジェクトの概要は次のとおり。
「金芽米等による肌改善プロジェクト概要」
○調査数目標:1000人程度(1年以内を目標にサンプル数が集まり次第終了)。
○調査方法:以下のいずれかの人について肌測定機器Clreo-Proによる肌質調査と簡単なアンケートを実施(調査協力者には謝礼有)。
(1)これまで金芽米(金芽米や金芽ロウカット玄米)を食べていない人を対象に、1カ月程度同社商品を喫食しモニター開始前と開始後に測定する。
(2)すでに金芽米などを喫食している人は1回のみ測定する。
○測定場所:東京、大阪の2カ所に測定機器の常設拠点を設置(予定)。全国の協力企業や量販店のイベント、商店街への出張調査を行う。
○募集と今後について:後日、同社HPならびに紙媒体に募集方法を告知。サンプル数が目標に達し次第、調査結果を解析し発表する。
重要な記事
最新の記事
-
【注意報】野菜類、花き類、豆類にハスモンヨトウ 県内全域で多発のおそれ 兵庫県2025年9月12日
-
【注意報】果樹カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 佐賀県2025年9月12日
-
ドローン映像解析とロボットトラクタで実証実験 労働時間削減と効率化を確認 JA帯広かわにし2025年9月12日
-
スマート農業の実践と課題を共有 音更町で研修会に150名参加2025年9月12日
-
【地域を診る】個性を生かした地域づくり 長野県栄村・高橋彦芳元村長の実践から学ぶ 京都橘大学学長 岡田知弘氏2025年9月12日
-
(452)「決定疲れ」の中での選択【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年9月12日
-
石破首相退陣に思う JAトップと野党議員が語る農政の課題2025年9月11日
-
米の収量で作況に代わる新指標 5年中3年平均値対比 農水省2025年9月11日
-
納豆汁、鯨汁、菊の花のお浸し-山形内陸の食-【酒井惇一・昔の農村・今の世の中】第355回2025年9月11日
-
見かけは盛んな花の研究ですが...【花づくりの現場から 宇田明】第68回2025年9月11日
-
水稲の斑点米カメムシ類 1道2府32県で注意報 病害虫発生予報第7号 農水省2025年9月11日
-
「JA島原雲仙フェア」 みのりカフェ長崎駅店で11日から開催 JA全農2025年9月11日
-
身近な交通事故を可視化した「交通安全MAP」を公開 特設サイトも開設 JA共済連2025年9月11日
-
【浅野純次・読書の楽しみ】第113回2025年9月11日
-
自然再生をめざす金融アライアンス 新たな指針と技術集を公開 10月9日にシンポジウム 農林中金2025年9月11日
-
【組織改定・人事異動】デンカ(9月10日、10月1日付)2025年9月11日
-
三重県いなべ市の塩崎圃場が有機JAS「有機農産物」認証取得 KIMOTOファーム2025年9月11日
-
国内ポリオレフィン事業の競争力強化へ基本合意 三井化学、出光興産、住友化学2025年9月11日
-
ぶどうのまちで楽しむ収穫の秋「第33回 巨峰の王国まつり」開催 長野県東御市2025年9月11日
-
「初めて聞く農業者向け 農福連携セミナー」オンラインで開催 日本農福連携協会2025年9月11日