生乳の需給状況「引き続き緊張感をもって注視」 金子農相2022年5月10日
大型連休中に懸念された生乳の需給緩和について、金子原二郎農相は5月10日の閣議後会見で、「特段大きな問題なく生乳処理ができていると聞いている」と述べ、危機的な状況は回避されたとの見方を示した。今後、夏場に向けては改善に向かうとの見通しを示したが、「引き続き緊張感をもって需給状況を注視したい」と述べ、業界と連携して需給安定を図りたいとの考えを示した。
金子農相は大型連休前の4月28日の会見で、今年は生乳の生産が好調で、学校給食がなくなる大型連休期間中は生乳の需給が緩和する可能性があるとの見通しを示し、「できるだけ牛乳をもう一杯飲んでいただき、生乳が廃棄されることのないようお願いしたい」と述べ、消費者に協力を呼びかけていた。
大型連休が明けてから初めての閣議後会見となった10日、連休期間中の需給状況を質問されたのに対し、金子農相は
「飲用牛乳の販売動向について統計データは公表されていないが、業界からは乳業工場での生乳処理の最大化や業界を挙げての消費拡大への取り組みなどの結果、特段大きな問題はなく、生乳処理ができていると聞いている」と述べ、危機的な状況には至らなかったとの見方を示した。
一方、今後の需給状況については、「夏場に向けて気温上昇とともに飲用の需要も増えるので、需給緩和の改善に向かっていく時期となる」として、需給の安定が進むことに期待を示しつつ、「農水省として引き続き緊張感をもって需給状況を注視するとともに、消費拡大の取り組みを後押しするなど関係者と連携を密にして生乳の需給安定を図っていきたい」と述べ、業界と協力して需給安定に取り組む考えを示した。
重要な記事
最新の記事
-
「良き仲間」恵まれ感謝 「苦楽共に」経験が肥やし 元島根県農協中央会会長 萬代宣雄氏(2)【プレミアムトーク・人生一路】2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:福島県JA夢みなみ岩瀬倉庫 主食用米確かな品質前面に(1)2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:福島県JA夢みなみ岩瀬倉庫 主食用米確かな品質前面に(2)2025年4月30日
-
アメリカ・バースト【小松泰信・地方の眼力】2025年4月30日
-
【人事異動】農水省(5月1日付)2025年4月30日
-
コメ卸は備蓄米で儲け過ぎなのか?【熊野孝文・米マーケット情報】2025年4月30日
-
米価格 5kg4220円 前週比プラス0.1%2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間にあたり】カビ防止対策徹底を 農業倉庫基金理事長 栗原竜也氏2025年4月30日
-
米の「民間輸入」急増 25年は6万トン超か 輸入依存には危うさ2025年4月30日
-
【JA人事】JAクレイン(山梨県)新組合長に藤波聡氏2025年4月30日
-
【'25新組合長に聞く】JA新潟市(新潟) 長谷川富明氏(4/19就任) 生産者も消費者も納得できる米価に2025年4月30日
-
備蓄米 第3回は10万t放出 落札率99%2025年4月30日
-
「美杉清流米」の田植え体験で生産者と消費者をつなぐ JA全農みえ2025年4月30日
-
東北電力とトランジション・ローンの契約締結 農林中金2025年4月30日
-
大阪万博「ウガンダ」パビリオンでバイオスティミュラント資材「スキーポン」紹介 米カリフォルニアで大規模実証試験も開始 アクプランタ2025年4月30日
-
農地マップやほ場管理に最適な後付け農機専用高機能ガイダンスシステムを販売 FAG2025年4月30日
-
鳥インフル 米デラウェア州など3州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入停止措置を解除 農水省2025年4月30日
-
埼玉県幸手市で紙マルチ田植機の実演研修会 有機米栽培で地産ブランド強化へ 三菱マヒンドラ農機2025年4月30日
-
国内生産拠点で購入する電力 実質再生可能エネルギー由来に100%切り替え 森永乳業2025年4月30日
-
外食需要は堅調も、物価高騰で消費の選別進む 外食産業市場動向調査3月度 日本フードサービス協会2025年4月30日