ミルク鍋など温かい牛乳料理を 農水省と酪農・乳業業界が呼びかけ2022年11月30日
農林水産省とJミルク、中央酪農会議など酪農乳業業界は「寒い時期に栄養たっぷりの牛乳料理を食べませんか?」と呼びかけ牛乳の消費拡大を図る。
冬から春にかけて気温が低いことや冬休み期間中は学校給食がないこと、また年末年始の旅行などで牛乳の摂取量が少なくなる。農水省によると年間平均に比べ1か月あたりコップ一杯=200ml程度少なくなり、これをカルシウムにすると227mgの不足となるという。
日本人はカルシウムが不足しがち。火山国で酸性土壌のため、ミネラルの含有量が欧米の半分程度で、水や育つ野菜に含まれるカルシウムも少ないという。
こうしたことから農水省や業界が参加する「牛乳でスマイルプロジェクト」のメンバーは「寒い冬でもカルシウム豊富な牛乳を温かい料理から摂取してほしい」として、健康的な食生活をサポートしていく。
今後、酪農乳業界や農業団体などがさまざま消費拡大キャンペーンを実施していく。
Jミルクは12月15日から1月末にかけて「♯私のミルク鍋」キャンペーンを行う。ミルク鍋の料理写真をSNSに投稿した人に抽選で賞品をプレゼントする。
また、「給食のない日もカルシウム200+チャージ」と題して、家庭で子どもたちがコップに貼るシールを配布するとともに、トッピングメニューなど新たな牛乳の飲み方を提案する。
中央酪農会議は「スゴいぞ!牛乳」のスローガンのもと、牛乳が国産100%でありタンパク質やカルシウムに富んでいることはもちろん、血圧を安定させたり抵抗力を高め肌を健康に保つ効果など「ただの飲み物ではない(中酪)ことを発信していく。
JAグループや系統乳業メーカーでもさまざまな販売促進キャンペーンを企画している。
農林水産省は「酪農は厳しい状況にあるが、牛乳の栄養価など再評価して広く国民が摂取する機会が増えれば酪農家の応援にもつながる」として安定的な生産・供給を維持するためにも牛乳の摂取を推奨していく。
年末年始は気候の要因だけでなく学校給食がなくなるという要因もあって一時的に需給が緩和する。
Jミルクは需要減と11月からの乳価引き上げにともなう消費減を見込み、9月時点では前年比4%減との見通しを示していたが、11月第3週では1~2%減にとどまっているという。一方で全国で生産抑制に取り組み北海道では4~5%減、都府県では2~3%減となっており、年末年始の需給状況は「まったく見通せない状況ではなく、何とか乗り越えられるのではないか」(Jミルク)との見方を示す。ただ、生乳廃棄の懸念について今後も予断を許さず業界として消費拡大に力を入れていく。
(関連記事)
牛乳でスマイルプロジェクト」を立ち上げ 農水省
重要な記事
最新の記事
-
第21回イタリア外国人記者協会グルメグループ(Gruppo del Gusto)賞授賞式【イタリア通信】2025年7月19日
-
【浜矩子が斬る! 日本経済】「政見放送の中に溢れる排外主義の空恐ろしさ」2025年7月18日
-
【特殊報】クビアカツヤカミキリ 県内で初めて確認 滋賀県2025年7月18日
-
【注意報】水稲に斑点米カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 滋賀県2025年7月18日
-
【注意報】水稲に斑点米カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 兵庫県2025年7月18日
-
『令和の米騒動』とその狙い 一般財団法人食料安全保障推進財団専務理事 久保田治己氏2025年7月18日
-
主食用10万ha増 過去5年で最大に 飼料用米は半減 水田作付意向6月末2025年7月18日
-
全農 備蓄米の出荷済数量84% 7月17日現在2025年7月18日
-
令和6年度JA共済優績LA 総合優績・特別・通算の表彰対象者 JA共済連2025年7月18日
-
「農山漁村」インパクト創出ソリューション選定 マッチング希望の自治体を募集 農水省2025年7月18日
-
(444)農業機械の「スマホ化」が引き起こす懸念【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年7月18日
-
【サステナ防除のすすめ2025】水稲害虫の防ぎ方「育苗箱処理と兼ねて」2025年7月18日
-
最新農機と実演を一堂に 農機展「パワフルアグリフェア」開催 JAグループ栃木2025年7月18日
-
倉敷アイビースクエアとコラボ ビアガーデンで県産夏野菜と桃太郎トマトのフェア JA全農おかやま2025年7月18日
-
「田んぼのがっこう」2025年度おむすびレンジャー茨城町会場を開催 いばらきコープとJA全農いばらき2025年7月18日
-
全国和牛能力共進会で内閣総理大臣賞を目指す 大分県推進協議会が総会 JA全農おおいた2025年7月18日
-
新潟市内の小学校と保育園でスイカの食育出前授業 JA新潟かがやきなど2025年7月18日
-
令和7年度「愛情福島」夏秋青果物販売対策会議を開催 JA全農福島2025年7月18日
-
「国産ももフェア」全農直営飲食店舗で18日から開催 JA全農2025年7月18日
-
果樹営農指導担当者情報交換会を開催 三重県園芸振興協会2025年7月18日