女性農業者を青年部に巻き込もう! JA全国青年大会でパネルディスカッション2013年2月20日
2月14、15日に東京・日比谷公会堂で開催された第59回JA全国青年大会。2日目には「魅力ある青年部づくりとJA経営への参画」をテーマにパネルディスカッションが催された。
鈴木淳三氏(家の光協会)をコーディネーターに、パネラーにはJA全青協の遠藤会長、下中豊久理事のほか、元JA全青協理事で現JAえびの市(宮崎)理事の角井智仁氏、"女性盟友"を代表してJAみな穂(富山)青壮年部の瀧本瑞穂さん、JAふくおか八女(福岡)青年部協議会の鶴比呂子さんが登壇した。
◆魅力ある青年部をどうつくるか
「魅力ある青年部」をどう作るか、というテーマに対する一つの提案として「女性をどう巻き込むか」という課題が話し合われた。
日本全国の盟友約6万3000人(平成24年5月現在)のうち女性は「ハッキリした数はわからないが、せいぜい1%またはそれ以下」(鈴木氏)だ。しかし「食育や地域交流などの活動は女性目線でなければうまくいかない」(遠藤会長)、「女性が加入して活動が活発化すれば、青年部に未加入の若手男性農業者も仲間になってくれる」(下中氏)など、青年部活動を強化する上では女性との連携が欠かせない。
しかし一方で女性から見た青年部のイメージは「活動内容を知らない人たちからは単にお酒を飲む集まりだと思われている」(瀧本さん)、「思った以上の男性社会で女性が意見しにくい」(鶴さん)などネガティブな意見が多かった。
◆ポリシーブックづくりこそが経営参画の手段
こうした現状を打破し若手女性農業者の力を青年部に結集するためには、「ポリシーブックづくりに女性にも参加してもらい、色々な意見を出してもらう」(遠藤会長)ことや、「一般企業並みの綿密なイメージ戦略と徹底的なPR活動が必要だ」(角井氏)との結論が出された。
そのほか「ネーミング的に男性しか入れないイメージが強い。『青年部』という名称を変えてはどうか」、「青年部女子会を設置してほしい」などの意見があり、会場からは拍手が起こった。
JA経営への参画については、現在理事としてJA運営に携わっている角井氏が、「自らが地域とJAを変えていくんだ、という情熱と行動力がなければ何も変わらない」と前置きした上で、「理事になることだけが経営参画の道ではない。まさにポリシーブックづくりを通じて、すべての盟友が声をあげることが大事だ。それが理事になった盟友の背中を押してくれる」として、さまざまな意見を出し合える組織づくりをすすめるべきだと提言した。
(写真)
(左から)遠藤会長、下中理事、鶴さん、瀧本さん、角井氏
(関連記事)
・JA青年の主張は石井宏和さん(JA菊池)、活動実績はJA東京むさしが優賞 第59回JA全国青年大会 (2013.02.15)
・【インタビュー】議論深め、自信もって行動を地域の課題をポリシーブックに 遠藤友彦・全国農協青年組織協議会会長 (2013.02.14)
・最優秀賞にJA津軽みらい青年部田舎館支部 JA青年組織手づくり看板全国コンクール (2013.01.25)
・JA全青協が林農相を訪問 「TPP反対の意志貫く」 (2013.01.23)
重要な記事
最新の記事
-
地域複合農業戦略に挑む(2)JA秋田中央会会長 小松忠彦氏【未来視座 JAトップインタビュー】2024年4月19日
-
農基法改正案が衆院を通過 賛成多数で可決2024年4月19日
-
【注意報】さとうきびにメイチュウ類 伊是名島で発生多発のおそれ 沖縄県2024年4月19日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:JA水戸 那珂川低温倉庫(茨城県) 温湿度・穀温 適正化徹底2024年4月19日
-
【農業倉庫保管管理強化月間にあたり】カビ対策を万全に 農業倉庫基金理事長 長瀬仁人氏2024年4月19日
-
食農教育補助教材を市内小学校へ贈呈 JA鶴岡とJA庄内たがわ2024年4月19日
-
【浅野純次・読書の楽しみ】第97回2024年4月19日
-
(380)震災時は5歳【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2024年4月19日
-
【JA人事】JA道北なよろ(北海道)村上清組合長を再任(4月12日)2024年4月19日
-
地拵え作業を遠隔操作「ラジコン式地拵機」レンタル開始 アクティオ2024年4月19日
-
協同組合のアイデンティティ 再確認 日本文化厚生連24年度事業計画2024年4月19日
-
料理酒「CS-4T」に含まれる成分が代替肉など食品の不快臭を改善 特許取得 白鶴酒造2024年4月19日
-
やきいもの聖地・らぽっぽファームで「GWやきいも工場祭2024」開催2024年4月19日
-
『ニッポンエール』グミシリーズから「広島県産世羅なしグミ」新発売 JA全農2024年4月19日
-
「パルシステムでんき」新規受付を再開 市場の影響を受けにくい再エネ調達力を強化2024年4月19日
-
養分欠乏下で高い生産性 陸稲品種 マダガスカルで「Mavitrika」開発 国際農研2024年4月19日
-
福島県産ブランド豚「麓山高原豚」使用『喜多方ラーメンバーガー』新発売 JAタウン2024年4月19日
-
微生物農業資材を用いた大阪産の減肥料栽培で共同研究開始 ナガセケムテックス2024年4月19日
-
栃木県真岡市産バナナ「とちおとこ」使用「バターのいとこ」那須エリア限定で新発売2024年4月19日
-
大阪泉州特産「水なす」農家直送で提供開始「北海道海鮮にほんいち」2024年4月19日