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2013.12.10 
JA全中、26年度畜酪・青果対策決める一覧へ

消費増税への対策も要請

 JA全中は12月5日の理事会で平成26年度の畜産・酪農および青果対策の政策提案を決めた。政策提案はともに、現行の国境措置を前提としており、TPP交渉での国会決議の遵守を求めている。それに加えて、十分な予算確保と畜産・酪農の万全な政策価格、また4月からの消費増税に向けて、適正な価格転嫁の実現と消費を減退させないための措置を要請している。

【畜産・酪農対策】

◆補てん基金 国からの拠出拡大を

 提案の柱は、[1]配合飼料価格安定制度の見直し[2]畜産経営安定対策[3]酪農対策[4]飼料自給率向上対策[5]生産基盤拡大対策[6]消費拡大対策・輸出拡大対策、の6点だ。
 配合飼料価格は円安や国際的な穀物相場の影響で高止まりの状態が続いており、それと同時に生産者への通常補てん金も相当な額となっている。あわせて、配合飼料価格安定制度の基金は、平成20年の価格高騰時に財源が枯渇し市中銀行から950億円を借り入れた経緯があり、その返済がいまだ残っているため恒常的な財源不足となっている。
 [1]では、こうした現状に対して、借入金対策を講じることと、生産者負担軽減のため基金における国の拠出金割合を高めることなどを求めた。
 飼料価格の高騰対策では[4]も重要だ。
 政府は24年度実績で26%だった飼料自給率を、32年度には38%にまで高める目標を掲げ、26年度から飼料用米生産への交付金を増やし、作付転換を進めようとしている。しかし一方で、大きな課題となっているのは出口対策。今回の提案では、「畜産の生産現場で飼料用米が使えるようになるための支援がなければ、飼料自給率は上がらない」として、多収性品種の普及や、乾燥調整施設など飼料用米の集荷・流通・保管施設、飼料工場など製造面での体制整備の支援を要請した。

国産飼料の活用拡大に向けた体制の構築

(上図はクリックすると大きなサイズのPDFにリンクします)

◆都府県酪農への対策を強調

 [3]では、都府県の酪農生産基盤の維持・拡大対策を新たに加えた。
 というのも、全国的に酪農の離農に歯止めがかからない状況が続いているが、なかでも北海道に比べて都府県の生産基盤の縮小がより顕著だからだ。
 提案では、地域での乳牛の維持・継承、飼養管理技術の改善などに取り組む酪農家集団を支援しようと25年度限りとして措置された酪農生産基盤回復緊急支援事業が「十分に活用されていない」ことから、さらなる事業の拡充を要請した。

生乳需給の構造と酪農経営安定対策の概要

(上図はクリックすると大きなサイズのPDFにリンクします)

◆政策価格、12月19日決定を想定

 そのほか、[5]では、東日本大震災以降、子牛の供給が減り価格が高騰しているため肥育経営にとって大きな打撃となっていることから、和牛子牛の増産対策や、酪農経営での性判別精液や和牛受精卵移植の活用促進への支援を要請している。
 畜産物の政策価格については、12月19日に決まることを想定しており、そこに向けて要請活動などを活発化させていく考えだ。

 

【青果対策】

◆加工・業務用野菜で新事業

 野菜対策の柱は、[1]加工・業務用野菜対策[2]野菜価格安定制度、の2点だ。
 [1]では26年度からの新しい支援策として、20億円の新規事業を盛り込んだ。
 現在、加工・業務用野菜の3割が輸入であり、国産野菜の対応強化が求められている。国産の加工・業務用野菜増産のためには「生産者が将来にわたり安定して加工・業務用野菜の生産に取り組める支援策が必要」だとして、加工・業務用野菜への作付転換を推進するため、土壌改良や被覆資材などの作柄安定技術を導入する場合、新たに経費の一部を面積払いで支援する新規事業を要請した。
 具体的な支援金額は、1年目が10aあたり7万円で、2年目が同5万円、3年目が同3万円。対象となる産地は、▽輸入量が多い重要野菜で、▽生産・流通の構造改革を図る産地、としており、品目としてはタマネギなど5品目ほどが候補にあがっている。

野菜の加工・業務用野菜の需要割合・国産割合

野菜の加工・業務用野菜の需要割合・国産割合

◆果樹共済の加入率アップめざす

 果樹対策では現行の果樹経営支援対策や未収益期間対策などの拡充を要請しているほか、現在、全樹種(ウンシュウミカン、リンゴ、ナシ、カキ)でわずか25%程度と低水準に留まっている果樹共済の加入率を高めるため、より加入しやすい仕組みにするよう求めている。
 また、野菜・果樹共通の対策である燃油価格高騰対策は、24年度補正予算で講じられ、すでに26年度末までの継続が決まっているが、施設園芸で将来を見通すことができる経営を実現するため、「本格実施の実施状況を検証し、現場で活用しやすい仕組みにする必要がある」としている。


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