協同組合の使命について意見交換 JC総研交流セミナー2015年10月19日
(一社)JC総研は10月13、14日、千葉市のJA共済連幕張研修センターで協同組合・協同会社職員交流セミナーを行った。JA、生協、漁協、森林組合などの中堅職員が、協同組合の使命について意見交換した。
このセミナーは毎年開催している。平素、交流の少ない同じ使命を持つ協同組合の職員の仲間意識を育てようと言うもので、今回は「協同組合は使命と経済性を両立することができるのか」をテーマにグループ討議した。
最初に石田正昭・龍谷大学教授が基調講演。同教授は、協同組合の組織活動を事業活動につなぐため、くらしの活動、地区選出役員の役割の重要性を強調した。その上で、縦割りの事業の問題点を指摘し、「横串を刺す仕組みの開発が必要」と話した。
また、村上光雄・広島県JA三次組合長が、JA三次の組織と事業改革について実践報告した。同JAはこれまで、▽組合員数の拡大と組織基盤強化、▽JAへの参画意識の高揚と求心力の向上、▽営農指導機能と体制強化、▽攻めの事業展開による地域シェア・事業量拡大に取り組み、成果をあげてきた。特に販売面では米の買い取りの実施、アンテナショップの展開、営農面では集落法人のネットワーク化支援などに力を入れている。
そして、今後取り組むべき課題として、農業所得の増大、支店重点の事業展開、営農経済事業自立・採算性の向上,市行政と一体になった地域営農振興ーの4つを挙げた。
このほか、群馬県森林組合連合会の髙橋伸幸総務部長、岩手県生活協同組合連合会の加藤善正会長が、それぞれ実践報告した。
3グループに分かれた討議では、それぞれ属する協同組合の現状を出し合い、課題を整理した。各グループからは「職員・他部門・組合員・協同組合間の横のつながりが必要」「協同組合の歴史を知ることが大切」「部会や朝礼などを通じて情報を共有することが大切」「組合内外との関係性を深めるべき」などの意見がでた。
(写真)グループ討議の報告をする参加者
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