基金化で継続支援を-産地パワーアップ事業で提案2015年12月4日
JAグループが12月3日に決めた総合的なTPP関連対策の具体化に関する政策提案では、TPPの影響が長期にわたることから、各年度に措置された施策が単独で完結することなく、その後も継続、発展していく方向をめざすべきなど提起している。
JAグループは基本的な考え方として、27年度補正予算で講じられるTPP関連対策を大綱具体化の「第一歩」と位置づけ、28年度以降の予算も含め中長期的な視点で次年度以降も継続・発展・拡充していくべきだとしている。また、来年秋を目途に政策を検討する事項については、多様な観点から検討・検証を行い、法制化等によって経営所得を確保・向上できる万全の経営安定対策を確立するよう求めた。
大綱では収益力向上と競争力強化に向け水田・畑作・畜産で「産地パワーアップ事業」を新たに創設するとしているが、「基金化等による複数年の継続的な支援を確保」し、「産地計画等に基づく産地の実態や多様な担い手のニーズに応じたさまざまな取り組みを支援する仕組み」とすることを求めた。
将来を担う人材の育成・確保については親元就農を含めた新規就農者を育成・確保するための支援強化や親族間の経営継承に対する支援の強化も提起した。
輸出拡大対策では規制や非関税障壁の撤廃など戦略的な取り組み。国産農畜産物の需要拡大対策では原料原産地表示の拡大、和食の学校給食への導入、地産地消への支援などを求めていく。
品目ごとの対策では牛と豚のマルキン事業の法制化、液状乳製品を加工原料乳生産者補給金制度の対象とするなどの見直し、野菜や果樹では農業者の経営実態をふまえたセーフティネット対策として所得安定に資する収入保険制度の構築などを求めていく。
水田農業では、基本計画における麦・大豆・飼料用米等の生産努力目標の確実な達成に向け、飼料用米への数量払いなどの単価の維持、産地交付金の維持・確保など長期的で継続的な支援を行うことなどを要請していく。
(関連記事)
・TPPと畜酪対策でJAグループが政策提案 (15.12.04)
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・「TPP合意に対する不安と不信を問う」で研究会 農業協同組合研究会 (15.11.12)
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