産地交付金の運用見直しを提起-JAグループ2019年6月28日
JAグループは今後の水田農業対策に関する基本的考え方を6月の理事会で決めた。令和2年度に向けた対策とともに、食料・農業・農村基本計画の見直しに向けた対応もまとめた。
水田農業対策では、今後も水田フル活用を地域で進めることが重要で、JAグループは産地交付金を含めた水田活用の直接支払交付金について現場で活用しやすいように運用の見直しが必要と提起している。
たとえば、令和元年度に限った米以外への転換作物に関する加算措置などの延長などで、そのほか現場からは▽産地交付金の留保の扱い、▽営農計画書の提出期限の延長、▽政府備蓄米の仕組み等の見直しなどで意見が出ている(表)。
また、出来秋に豊作になった場合や、主食用米の需要量が見通し以上に減少し需給が緩和した場合などの対策として、豊作分を翌年に販売するための保管コストなどを支援する「米穀周年供給・需要拡大支援事業」を措置しているが、この事業を全都道府県で実施できる体制整備が必要と提起している。
そのほか国産農産物の安定的な供給と競争力保持のために、種子の安定供給に向けた支援の強化と、農産物検査の見直しでは精米表示制度(年産・産地・品種)を維持し生産現場や流通を混乱させないことが必要だとしている。
食料・農業・農村基本計画の見直しに向けては、食料安全保障や水田フル活用の観点から備蓄米のほか、飼料用米などの作付増で対応することが基本との考え。生産努力目標は主食用米の需給と整合したものとしたうえで、110万tの飼料用米生産努力目標などの検討が必要とした。そのほか、品目を含めた将来的な水田の姿について、人・農地プランの見直しと合わせるなど、農地関係と連携して政策誘導していくことも重要だと指摘している。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(90)みどりの食料システム戦略 現在の技術で実現可能でしょ(4)2024年4月20日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(7)【防除学習帖】 第246回2024年4月20日
-
土壌診断の基礎知識(16)【今さら聞けない営農情報】第246回2024年4月20日
-
地域複合農業戦略に挑む(2)JA秋田中央会会長 小松忠彦氏【未来視座 JAトップインタビュー】2024年4月19日
-
農基法改正案が衆院を通過 賛成多数で可決2024年4月19日
-
【注意報】さとうきびにメイチュウ類 伊是名島で発生多発のおそれ 沖縄県2024年4月19日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:JA水戸 那珂川低温倉庫(茨城県) 温湿度・穀温 適正化徹底2024年4月19日
-
【農業倉庫保管管理強化月間にあたり】カビ対策を万全に 農業倉庫基金理事長 長瀬仁人氏2024年4月19日
-
食農教育補助教材を市内小学校へ贈呈 JA鶴岡とJA庄内たがわ2024年4月19日
-
【浅野純次・読書の楽しみ】第97回2024年4月19日
-
(380)震災時は5歳【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2024年4月19日
-
【JA人事】JA道北なよろ(北海道)村上清組合長を再任(4月12日)2024年4月19日
-
地拵え作業を遠隔操作「ラジコン式地拵機」レンタル開始 アクティオ2024年4月19日
-
協同組合のアイデンティティ 再確認 日本文化厚生連24年度事業計画2024年4月19日
-
料理酒「CS-4T」に含まれる成分が代替肉など食品の不快臭を改善 特許取得 白鶴酒造2024年4月19日
-
やきいもの聖地・らぽっぽファームで「GWやきいも工場祭2024」開催2024年4月19日
-
『ニッポンエール』グミシリーズから「広島県産世羅なしグミ」新発売 JA全農2024年4月19日
-
「パルシステムでんき」新規受付を再開 市場の影響を受けにくい再エネ調達力を強化2024年4月19日
-
養分欠乏下で高い生産性 陸稲品種 マダガスカルで「Mavitrika」開発 国際農研2024年4月19日
-
福島県産ブランド豚「麓山高原豚」使用『喜多方ラーメンバーガー』新発売 JAタウン2024年4月19日