特色JAS取得の「サスティナブルエッグ」販売堅調 JA全農たまご2020年12月17日
JA全農たまごは、鶏卵では国内第一号となる「特色JAS」の認証を取得した商品「サステナブルエッグ」の販売を、11月中旬から首都圏で開始。このほど、商品の特徴や産地である長野県の小松種鶏場などを紹介するパンフレットを作成し、高付加価値性や持続可能な生産への取り組みを広く発信していく。
「サスティナブルエッグ」とパンフレットをPRするJA全農たまごの牧野経営企画部次長
特色JASは平成30年12月に特色のあるJASに係るJASマークとして、これまで3種類だったマークを統合し、新たなJASマーク「特色JASマーク」に制定。
特色JASマークは、日本産品やサービスのさらなる差別化・ブランド化に向けて、消費者に優れた品質や技術などの高付加価値性を分かりやすくアピールできるマークとして期待されている。
今回、特色JAS認証を10月19日に鶏卵で取得した小松種鶏場は、信州・安曇野にある有明山農場で、純国産鶏種「岡崎おうはん」と「あずさ」に国産飼料米5%を含む飼料を与え、北アルプスから流れる地下水で飼育。さらに、アニマルウエルフェアの観点から、鶏のストレス軽減のため鶏舎の中で自由に動き回ることができる平飼い飼育を行い、循環型農業の一環として、鶏ふんは近隣の野菜農家や果樹園などが肥料として使用している。このたまごを同じく特色JAS認証を取得した長野県農協直販アルプスたまご工房が選別包装する。
持続可能性に配慮した特色JAS認証たまご「サステナブルエッグ」(税抜498円)は、赤玉6個入りパックで販売。まずは2000羽の販売体制でスタートし、順次拡大させる。首都圏では、高級食品スーパーや生協などで販売を開始しており、当初の計画どおり順調に販売を伸ばしている。
JA全農たまごの牧野伸一経営企画部次長は「サスティナブルエッグ」の輸出について、「まずは国内販売先の要望に応えることが優先されるが、発売後に引き合いもいただいているため、近い将来海外にも販路を広げていきたい」と話した。なお、全農たまごの今年度4-11月の海外輸出量は前年比約300%で推移している。特色JASの強みを生かした販売戦略に今後も注目したい。
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