経済と信用 連携強化しJAの課題解決へ 全中・全農・中金がワンフロアで支援2025年3月6日
JA全中、全農、農林中金の3つの全国組織が連携し、2025年度から新たなJA営農経済事業の支援に取り組む。
JAグループは第28回JA全国大会決議をふまえ、2019年度から全農による「JA支援プログラム」で22県域48JAに対して営農経済事業の課題に対する提案を行い、農林中央金庫は「見える化プログラム」を38県域121JAに導入し経営分析などを通じて経営基盤強化を支援してきた。見える化プログラムによるJAの経営改善効果は今年度末には300億円となる見込みだ。
新たなJA営農経済事業支援は、これまでのこうした全国連による支援を一体化し全中、全農、農林中金がチームをつくり、これまで以上に経済と信用が連携して支援。県中央会・連合会とともにJAが抱える課題解決をめざす。
対象はすでに全農、あるいは農林中金のプログラムを導入した169JAを優先する。
当面、支援する課題は「業務効率化」「生産振興支援」「施設最適化」の三つ。
業務効率化は、業務量調査やJA職員の意見交換を通じJA営農経済事業の非効率業務を洗い出し効率化に取り組む。狙いは業務効率化で生まれた時間や人員を担い手支援や組合員との接点づくりなど組織基盤強化を図る。
全国連と県域の担当職員がJAに出向き調査、ヒアリング、実践方針策定と管理方法などまで約4カ月程度支援する。拠点別や季節による業務量の違いなどを明らかにして業務改善を検討したり、会議の持ち方などまで見直すといった実践がイメージされている。
「生産振興支援」は、産地・JAに「人がいない」という現実に対応して、省力化機械や営農指導DX、労働力支援での人材確保などで支援する。産地づくりという中長期的な取り組みとなるため約6年程度を想定している。全国連と県域の担当職員がJAに出向き、役職員からのヒアリングなどを通じて生産振興支援策を策定するなど、事前準備から検討までの導入期間として約4カ月を想定している。
「施設最適化」は、全国で老朽化が進む米麦共同乾燥施設の最適化案の策定支援を行う。JA管内での米麦生産の将来的な見通しや、効率的な流通の姿などを描き、施設の最適化を策定するというイメージだ。産地の将来像に基づき、最適な機能を確保し、適正な投資を図る。
このほか全農のJA支援プログラムと農林中金の見える化プログラムをまだ導入していないJAを対象にこの二つの機能を合わせた「融合プログラム」も実施する。
支援チームは14週間、JAに常駐し、データ分析、役職員のインタビューの両面からJAの課題を特定し、JA事務局と支援チームが協議し、課題に対する改善策と実行計画を策定する。常駐終了後には導入JAが県域とともにPDCAで管理する。
融合プログラムは23年度の山形県と宮城県の一部JAで試行され、選果場をフル活用した果樹の輸出拡大と中長期的な輸出産地の形成、多収水稲新品種(ZR‐1)の生産拡大による集荷強化、全農統一フレコン導入による生産者、JA、輸送会社の労力軽減などの実践が行われるようになっている。
全国組織の支援チームは2月27日にオンラインによる全国説明会を開催、47県域すべての県組織から約300人が参加した。県域に対して3月にニーズ調査を実施したうえで、5月に募集要項を示す。
全国支援チームは全農、農林中金からあわせて15人程度で組織し、JAビルで4月から稼働する。
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