JAの活動:今さら聞けない営農情報
【今さら聞けない営農情報】第10回 肥料の成分2019年7月5日
農作物の健全な生育を促し、必要な肥料を必要なだけ施すためには、土壌の中の肥料分などの状態を確認する土壌診断が不可欠です。そして、土壌診断を行ったら、土壌の状態に合わせて土壌を改善していくには、足りない成分を足したり、Phの偏りを改良したりする必要があります。
通常、土壌診断時に渡される処方箋に合わせて、肥料製品Aを何kgか施肥することになりますが、肥料製品名だけではなく、その中に入っている肥料成分が何でどんな働きがあるのか知っておくと、より効率的な施肥ができるようになります。その際には、製品についている保証票の用語を知る必要がありますので、今後何回かに分けてご紹介します。
1.窒素成分
(1)窒素全量 ( TーN )
肥料に含まれる窒素分全てをいいます。トータル窒素と呼び、その肥料製品に含まれる窒素全量を表します。これは、アンモニア態窒素と硝酸態窒素の合計で表されます。
(2)アンモニア性窒素 (AーN)
窒素がアンモニウム塩(RーNH4)の形で入っているものを示します。硫安(硫酸アンモニウム)か、りん安(リン酸アンモニウム)か、塩安(塩化アンモニウム)を含む肥料製品がほとんどです。施用すればすぐに効きます。
(3)硝酸性窒素 (NーN)
窒素が硝酸塩(RーNO3)の形で入っているものを指し、硝安などが入っています。こちらも施用すればすぐに効きます。
(4)窒素の形態変化
土壌に施用されたアンモニア態窒素は、微生物の働きによって硝酸態窒素に変化(硝酸化成作用)します。この硝酸態窒素は、土壌に吸着せず、水に溶けてほ場外に出ていきやすい性質を持っていますので、地下水汚染などの原因にもなりやすい成分です。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(173)食料・農業・農村基本計画(15)目標等の設定の考え方2025年12月20日 -
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(90)クロロニトリル【防除学習帖】第329回2025年12月20日 -
農薬の正しい使い方(63)除草剤の生理的選択性【今さら聞けない営農情報】第329回2025年12月20日 -
スーパーの米価 前週から10円上がり5kg4331円に 2週ぶりに価格上昇2025年12月19日 -
ナガエツルノゲイトウ防除、ドローンで鳥獣害対策 2025年農業技術10大ニュース(トピック1~5) 農水省2025年12月19日 -
ぶどう新品種「サニーハート」、海水から肥料原料を確保 2025年農業技術10大ニュース(トピック6~10) 農水省2025年12月19日 -
埼玉県幸手市とJA埼玉みずほ、JA全農が地域農業振興で協定締結2025年12月19日 -
国内最大級の園芸施設を設置 埼玉・幸手市で新規就農研修 全農2025年12月19日 -
【浜矩子が斬る! 日本経済】「経済関係に戦略性を持ち込むことなかれ」2025年12月19日 -
【農協時論】感性豊かに―知識プラス知恵 農的生活復権を 大日本報徳社社長 鷲山恭彦氏2025年12月19日 -
(466)なぜ多くのローカル・フードはローカリティ止まりなのか?【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年12月19日 -
福岡県産ブランドキウイフルーツ「博多甘熟娘」フェア 19日から開催 JA全農2025年12月19日 -
α世代の半数以上が農業を体験 農業は「社会の役に立つ」 JA共済連が調査結果公表2025年12月19日 -
「農・食の魅力を伝える」JAインスタコンテスト グランプリは、JAなごやとJA帯広大正2025年12月19日 -
農薬出荷数量は0.6%増、農薬出荷金額は5.5%増 2025年農薬年度出荷実績 クロップライフジャパン2025年12月19日 -
国内最多収品種「北陸193号」の収量性をさらに高めた次世代イネ系統を開発 国際農研2025年12月19日 -
酪農副産物の新たな可能性を探る「蒜山地域酪農拠点再構築コンソーシアム」設立2025年12月19日 -
有機農業セミナー第3弾「いま注目の菌根菌とその仲間たち」開催 農文協2025年12月19日 -
東京の多彩な食の魅力発信 東京都公式サイト「GO TOKYO Gourmet」公開2025年12月19日 -
岩手県滝沢市に「マルチハイブリッドシステム」世界で初めて導入 やまびこ2025年12月19日


































