JAの活動:今さら聞けない営農情報
有機農業とは36【今さら聞けない営農情報】第155回2022年6月25日
26.ケイソウ土粉剤
「コクゾール」という商品名で販売されている貯蔵害虫用の資材です。白色の粉末でケイソウ土90%を含み、害虫の発生前から初期の段階で、倉庫の床や壁、出入口、下敷きなど倉庫内の隅々に散布して使用します。この資材に害虫が接触すると、害虫の体や口ふんなどの消化器官の表面が傷つけられ、その傷口から害虫体内の水分が奪われ、干からびて死んでしまいます。食品添加物であり、食品の安全性は高く、環境への影響も少ないので安心して使用できます。米・麦のコクゾウムシ、米のノシメマダラメイガに効果があります。
※2022/10/13追記:「コクゾール」は既に販売終了、農薬登録も失効しています
27.食酢
食酢はいわゆる「酢」で、その殺菌効果は広く知られています。重曹や天敵と並んで特定防除資材に指定されており、有機農産物に使用できる代表的な殺菌剤になります。酢の主成分は酢酸で揮発性のある酸です。用途としては、種子消毒(細菌性病害)や作物表面に病原菌がいて病原菌に直接作用させることが可能な「うどんこ病」防除に使用されることが多く、それぞれで使用方法が異なります。
うどんこ病防除や作物の活力を増加させる目的で使用する時は、25~50倍の希釈液(水1lに20ml~40ml)をつくり茎葉にたっぷりと散布します。うどんこ病防除の場合は、白い粉状に見えるうどんこ病の病斑を目がけて白い粉を洗い流すようなつもりでしっかりと散布します。うどんこ病の発生期には1週間に1回程度の散布が目安です。
種子消毒の場合は2.5%程度の酢液(水1Lに酢25mlの割合)に3~6時間浸漬することで細菌性の種子伝染性病害を防除できます。イネの種もみの場合は、糸状菌にも効果のある「温湯消毒法」と主として細菌病に効果のある「食酢」を組み合わせることで、糸状菌病害と細菌性病害の両方に効果が安定します。
重要な記事
最新の記事
-
「良き仲間」恵まれ感謝 「苦楽共に」経験が肥やし 元島根県農協中央会会長 萬代宣雄氏(2)【プレミアムトーク・人生一路】2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:福島県JA夢みなみ岩瀬倉庫 主食用米確かな品質前面に(1)2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:福島県JA夢みなみ岩瀬倉庫 主食用米確かな品質前面に(2)2025年4月30日
-
アメリカ・バースト【小松泰信・地方の眼力】2025年4月30日
-
【人事異動】農水省(5月1日付)2025年4月30日
-
コメ卸は備蓄米で儲け過ぎなのか?【熊野孝文・米マーケット情報】2025年4月30日
-
米価格 5kg4220円 前週比プラス0.1%2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間にあたり】カビ防止対策徹底を 農業倉庫基金理事長 栗原竜也氏2025年4月30日
-
米の「民間輸入」急増 25年は6万トン超か 輸入依存には危うさ2025年4月30日
-
【JA人事】JAクレイン(山梨県)新組合長に藤波聡氏2025年4月30日
-
【'25新組合長に聞く】JA新潟市(新潟) 長谷川富明氏(4/19就任) 生産者も消費者も納得できる米価に2025年4月30日
-
備蓄米 第3回は10万t放出 落札率99%2025年4月30日
-
「美杉清流米」の田植え体験で生産者と消費者をつなぐ JA全農みえ2025年4月30日
-
東北電力とトランジション・ローンの契約締結 農林中金2025年4月30日
-
大阪万博「ウガンダ」パビリオンでバイオスティミュラント資材「スキーポン」紹介 米カリフォルニアで大規模実証試験も開始 アクプランタ2025年4月30日
-
農地マップやほ場管理に最適な後付け農機専用高機能ガイダンスシステムを販売 FAG2025年4月30日
-
鳥インフル 米デラウェア州など3州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入停止措置を解除 農水省2025年4月30日
-
埼玉県幸手市で紙マルチ田植機の実演研修会 有機米栽培で地産ブランド強化へ 三菱マヒンドラ農機2025年4月30日
-
国内生産拠点で購入する電力 実質再生可能エネルギー由来に100%切り替え 森永乳業2025年4月30日
-
外食需要は堅調も、物価高騰で消費の選別進む 外食産業市場動向調査3月度 日本フードサービス協会2025年4月30日