JAの活動:JA全農の若い力
【JA全農の若い力】ET研究所(2) 蝦名泰成さん 農家に頼られる技術者に2021年12月10日
JA全農ET研究所(北海道上士幌町)は早くからET(Embryo Transfer:受精卵移植)に取り組み、わが国の畜産生産基盤を支えている。新しい技術も積極的に研究している。今回は3人の若い力を訪ねた。
蝦名泰成さん
牛の観察が重要
蝦名泰成さんは繁殖義塾の研修生として2017年に入会した。北海道内の農業高校を卒業後、牛の人工授精師になりたいと農業の専門学校に進学して資格を取得。卒業前の進路説明会の場で、受精卵移植という技術があることを知り、その技術を身につけることができる繁殖義塾を知った。
2年の研修を経てET研究所で受精卵移植のチームに所属され現場を回ってきた。今年の9月からは供卵牛チームに所属し、雌牛に人工授精し妊娠させて出荷する仕事に携わっている。
20頭から30頭を担当している。供卵牛として生産が低下した牛が対象となる。できる限り妊娠牛にして出荷させるというのが基本だ。そのために牛の観察が重要になる。この仕事の担当となってからは、毎日牛を観察するようになった。
「改めて一頭一頭の違いを感じています」
繁殖義塾では九州分場での研修も体験した。北海道育ちの蝦名さんにとっては気候や飼養法の違いなども学ぶ機会になったという。
九州ではヒートストレスで受胎率が低いことや、それを防ぐためには農場の換気が重要であることなどを知った。日本国内での気候などの違いはもちろんだが、飼養規模の違いで抱えている課題が異なることなど視野を広げる経験になった。
和子牛で酪農家支援
実家は酪農を営んでいたが蝦名さんが高校生のころ経営をあきらめざるを得なくなった。そうした体験もあって「和子牛を生んで利益になるよう酪農家のサポートをしていきたい」と力を込める。
将来も受精卵移植をメインの仕事にしたいと、現在の供卵牛チームで様々な技術を身につけたいと話す。
「農家から頼られる技術者になりたい」
重要な記事
最新の記事
-
「良き仲間」恵まれ感謝 「苦楽共に」経験が肥やし 元島根県農協中央会会長 萬代宣雄氏(2)【プレミアムトーク・人生一路】2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:福島県JA夢みなみ岩瀬倉庫 主食用米確かな品質前面に(1)2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:福島県JA夢みなみ岩瀬倉庫 主食用米確かな品質前面に(2)2025年4月30日
-
アメリカ・バースト【小松泰信・地方の眼力】2025年4月30日
-
【人事異動】農水省(5月1日付)2025年4月30日
-
コメ卸は備蓄米で儲け過ぎなのか?【熊野孝文・米マーケット情報】2025年4月30日
-
米価格 5kg4220円 前週比プラス0.1%2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間にあたり】カビ防止対策徹底を 農業倉庫基金理事長 栗原竜也氏2025年4月30日
-
米の「民間輸入」急増 25年は6万トン超か 輸入依存には危うさ2025年4月30日
-
【JA人事】JAクレイン(山梨県)新組合長に藤波聡氏2025年4月30日
-
備蓄米 第3回は10万t放出 落札率99%2025年4月30日
-
「美杉清流米」の田植え体験で生産者と消費者をつなぐ JA全農みえ2025年4月30日
-
東北電力とトランジション・ローンの契約締結 農林中金2025年4月30日
-
【'25新組合長に聞く】JA新潟市(新潟) 長谷川富明氏(4/19就任) 生産者も消費者も納得できる米価に2025年4月30日
-
大阪万博「ウガンダ」パビリオンでバイオスティミュラント資材「スキーポン」紹介 米カリフォルニアで大規模実証試験も開始 アクプランタ2025年4月30日
-
農地マップやほ場管理に最適な後付け農機専用高機能ガイダンスシステムを販売 FAG2025年4月30日
-
鳥インフル 米デラウェア州など3州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入停止措置を解除 農水省2025年4月30日
-
埼玉県幸手市で紙マルチ田植機の実演研修会 有機米栽培で地産ブランド強化へ 三菱マヒンドラ農機2025年4月30日
-
国内生産拠点で購入する電力 実質再生可能エネルギー由来に100%切り替え 森永乳業2025年4月30日
-
外食需要は堅調も、物価高騰で消費の選別進む 外食産業市場動向調査3月度 日本フードサービス協会2025年4月30日