【TPP】大筋合意できず 日米協議2014年4月25日
甘利明TPP担当大臣は4月25日朝、内閣府で記者会見し、TPP日米協議について「日米間の重要な懸案について道筋を確認した。今後、日米が協力をしてTPPを早期妥結へ導くことが重要であり、他の参加国との協議を日米が連携して加速していく」と述べ、今回の協議では大筋合意に到らなかったとした。
4月24日の日米首脳会談の後の共同記者会見で安倍首相は、TPP日米協議について「閣僚間で精力的かつ真摯な交渉を継続するよう指示した」と話したが、これを受けて、首脳会談後の昨日午後から甘利大臣とフロマンUSTR代表は2時間あまり協議を続けた。前日にも8時間協議をしている。
さらに25日未明にも再協議する可能性があると伝えられたがこれを見送り、甘利大臣は午前8時前、記者会見し「日米間の重要な懸案について道筋を確認した」と述べたうえで、「大筋合意というわけではない」と今回の協議結果について話した。
さらに事務レベル協議で「縮めるべき目安について、それなりの成果を得ているということで再協議に達しなかったということ」と再協議見送りの理由を語った。
協議は農産品重要5品目と自動車の扱いが焦点だったが、「(交渉)全体での間合いは確実に詰まっている」としながらも「ひとつとして完全にセット、ということはありません」と述べた。
「道筋を確認した」の意味については「今後、どのように協議を進めていけばいいかが確定できたということ」と話し、事務レベルでの協議を継続させたうえで、閣僚級協議を行う方針であることを強調、「(交渉の)収れんが見えてくる先に閣僚協議があり、その先に着地点があると思っている」と話した。
交渉の状況については「終結に向かって歩みつつある。整理するものはある程度整理されつつあり、残された問題が次第に絞られつつある」と話した。日米首脳会談を一つの節目として大筋合意をめざしたが、首脳会談後も閣僚協議が続くという異例の展開となった。 前日の会見では、強硬姿勢で臨んでいると言われる米国との交渉の難しさについて「もう1回この担当大臣をやりたいかと言われれば、やりたくないです」と答えたほど交渉は難航している模様だが、「終結に向かって歩みつつある」とも語り、予断を許さない状況が続く。
(写真)
25日朝、記者団に囲まれる甘利担当相
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