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2015.09.14 
飼料用米の法制化を 新世紀JA研が要請一覧へ

 全国のJA常勤役員の相互研鑚と情報交換を目的とする新世紀JA研究会(代表=藤尾東泉・岩手県JAいわて中央組合長)は9月8日、JA全中や農林中金、JA全農、JA共済連、農水省、国会議員へ、農業振興や農協改革などについての要請を行った。

◆農業融資の充実も

要請活動する新世紀JA研究会(JA全中・奥野長衛会長へ(上)、奥原正明農水省経営局長へ) 要請活動は、新世紀JA研究会が毎年開く、年2回のセミナーの後、毎回行なっている。今回は、今年の8月に島根県松江市で開いた第18回セミナーの「大会アピール」を踏まえて行った。
 アピールでは、(1)TPP反対運動の展開並びに持続可能な農業政策の確立(2)「農業改革」を踏まえた自己改革の実践(3)組合員の意思反映・運営参加の強化(4)地方創生における中心的役割の発揮(5)教育活動の強化(6)東日本大震災への対応(7)貯金保険制度の掛け金凍結ーの7項目。それぞれに具体的な内容を盛り込んだ。
 JA全中ではJAの自己改革の加速化、10月のJA全国大会での教育活動の協議などを提案。比嘉政浩専務は、全国大会で、林農水大臣の出席を求め、あいさつだけでなく、質疑討議もできるようにしたいと、積極的な協議の場になるよう、意欲を見せた。
 これからのJAのあり方について新世紀JA研究会を例に挙げ「異なった意見を述べる組織を拒まず、意見を言い合える組織を育てるようにしてほしい」との提言もあった。また飼料用米で、今年の対策が5月末から始まったことについて、2月ころから進捗管理するよう求めた。
 森山裕自民党TPP対策委員長、野村哲郎参議院議員、山田俊男参議院農林水産委員長への要請では、米政策やTPP交渉などが焦点になった。特に飼料用米では、生産者が政策の継続性に不安をもっていることを指摘。「政権が代わって政策が変わるようでは現場は混乱する。法的裏付けが必要」と法制化を求めた。
 これに対して森山議員は、農家の不安に理解を示し「飼料用米の作付が順調で来年の生産調整の見通しが立った。今後の方針を明確にする必要がある」との考えを示した。
 また農協改革では、野村議員が参議院の付帯決議を挙げ、「政府に口を出させず、衆議院と異なるものができた」と自賛。「全中の監査機能の外出しなど、今後、政省令づくりが勝負だ」と、決意を示した。
 JA全農では、飼料用米の法制化に対して吉永正信専務も同じ見解を示し、米対策で「農家の所得アップのためには、生産から流通まで、トータルで生産コストを下げるため、28、29年度で100くらいのモデルJAを決め、挑戦したい」と述べた。
 今回の農協法改正は参議院の付帯決議で「農協、信連、農林中金は、担い手等の新しい資金需要に適切に応えられるよう、農業融資に積極的に取り組むこと」が入った。農林中金の河野良雄理事長は、法人融資制度の充実などを挙げ、積極的に支援する意向を示した。
 農水省でも、飼料用米対策で、出口対策、コスト引き下げ、保管庫の確保などを養成。また畜産との連携した生産体系づくり、畑地有効利用と飼料自給率アップのためのコーンサイレージの導入などを提案した。
 さらに農林中金、農業団体では、全中の一般社団法人化について、これによってJAグループの指導体制が弱まることを懸念。全国連で、これまで以上に新しい全中を支えるよう訴えた。また毎回挙げている貯金保険制度の掛け金凍結も議論になり、全中、農林中金、農水省では引き続き検討するよう要請した。
 なお、要請活動に参加したのは藤尾代表のほか、八木岡努・JA水戸組合長、山口政雄・JAはだの組合長、萬代宣雄・JAしまね組合長、鈴木昭雄・JA東西しらかわ組合長、宮本幸男・JA土浦会長、髙橋信茂・JA東京みどり組合長、本田誠次・JAしまね副組合長など新世紀JA研究会の役員ら。

(写真)要請活動する新世紀JA研究会(JA全中・奥野長衛会長へ(上)、奥原正明農水省経営局長へ)

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