【熊本地震】一部農地に土砂流入、食料支援と被害把握に全力-農水省2016年4月18日
農林水産省は4月17日、熊本地震に関する「緊急自然災害対策本部」の第2回会合を開いた。
森山農相は、「総理から、被害が広範囲にわたり拡大するおそれもあるため、早急に被害状況を把握すること。地方自治体と緊密に連携し、政府一体となった被害者の救命、救助等の応急対策に取り組むこと等の指示が出された」と話し、「農林水産省は被害状況の迅速な把握、早期の復帰に向けた対策の実施に取り組む。必要な食料、飲料水の供給に全力を上げるようにお願いしたい。多くの方への食料・水の供給は大変なことと承知している。的確に被災者の方に届けるようにお願いしたい」と指示した。
農林水産省によると4月17日現在、農作物被害は調査中で、これまでの巡回では上益城郡御船町で道路ののり面が崩れたことによる耕地への土砂流入と甲佐町で耕地の液状化が確認された。また、益城町で耕地の陥没、亀裂、西原村でのり面の崩壊があった。
関係機関の情報では熊本市南区城南町のトマト、宇城市のメロンで落果、熊本市西区中のハウスで液状化、宇城地方でハウス施設の苗に被害があったという。
酪農・乳業関係では、酪農家からの集乳は17日に一部地域を除き広く県内で開始した。ただ道路の被害等で集乳に時間がかかる状況もある。
乳業工場は、熊本県酪連熊本工場(熊本市)は操業停止していたが、17日中の生乳受け入れをめざす。菊池工場(菊池市)は操業停止で飲用乳、乳製品の製造はできないが、所有タンクでの生乳の受け入れ後、他工場への移出は可能だという。
熊本市内の熊本乳業(株)は操業停止、(株)弘乳舎は操業停止だが、生乳の受け入れは可能としている。球磨郡相良村の球磨酪農協は操業している。また、操業中の県外乳業に向け熊本から生乳を順次輸送中だという。
農林水産省によると酪農家の被害については調査中だという。
事業実施中の国営造成ダムの点検対象は4ダムでそのうち3ダムについては二次点検で異常がないことが確認された。
大蘇ダムは二次点検の結果、ダムの天端に幅7ミリ程度のクラックを7か所で確認されたが、いずれもダムは貯水していないため下流への危険度は低いとしている。
造成事業が完了したダム24か所は異常がないことが確認された。
九州内各県建設のダムの点検対象箇所70には異常がなかった。ため池は熊本県内の点検対象箇所122か所のうち、10か所にクラックが認められたため、水位を低下させるとともにブルーシートによる保護を実施した。
大切畑ため池は、堤体からの漏水はなく取水施設から放流を継続して水位を低下させている。17日10時現在で水深は満水の12.9mから2.8m低下していたことを九州農政局職員が確認したという。
被災者に対する食料支援は4月17日分でパン4万食、カップ麺5万食、おにぎり1万1000食、パックご飯2万9000食など計13万食と、粉ミルク1.3tなどが一元的な輸送拠点である日本通運の鳥栖流通センターに届けられる見込み。政府は19日までの3日間で90万食を供給する方針。農水省は被災地に支援食料が確実に供給できるよう調整するため食料産業局長を同日、熊本県に派遣した。
(写真)被害状況の把握と食料支援に全力を、と指示を出す森山農相。九州農政局もテレビ会議で参加(左画面)。4月17日霞ヶ関の農水省。
(熊本地震の関連記事)
・JAの救援始まる しまねが第1便 熊本地震 (16.04.18)
・熊本地震 特別相談窓口設置 日本公庫 (16.04.18)
・熊本地震で全中が対策本部設置 (16.04.15)
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