TPP ハンドブックでポイント整理-JA全中2016年10月19日
JA全中はJA役職員に向けてTPP(環太平洋経済連携協定)について農業分野の合意内容や国内対策のポイントなどを整理した「TPPハンドブック」を作成した。
TPPの合意文書は膨大な資料で、そのすべてを理解することは簡単なことではなく、生産現場では今もTPPへの不安の声が多く聞かれる。このためJA全中は、TPPの合意内容、政府による影響試算と対策、内容を理解するためのポイント、用語解説など、できるだけ分かりやすく論点を絞って整理した。
農業分野については米、麦、牛肉、豚肉、乳製品など品目別に合意内容と影響・対策を見開きで掲載している。
そのほか▽農業・食の安全等に関するルール分野の合意内容、▽総合的なTPP関連政策大綱、▽発効要件と発効後の扱いに関する合意内容を掲載している。
同時にJAグループとしての今後の取り組みも明記している。
TPPについては、▽関税の引き下げが長期間にわたって段階的になされる、▽ルール分野での将来的な影響が見通せない部分がある、▽交渉参加国拡大の可能性がある(韓国、フィリピン、タイ、インドネシア等)、▽協定の見直しを検討することが可能であるなどの理由から、現時点でTPPによるすべての影響を見通すことには限界がある、ことを指摘。
生産者の努力だけでは到底埋めることのできない参加国間の歴然とした国土条件の差は「TPPによって何ら変わるものではないことから、農業への政策的支援は今後とも必要不可欠」と強調している。
そのうえでJAグループとしては「想定を超える影響の可能性も含めて現実にどのような影響があるのかを中長期的な視野に立って注視し、生産現場の声を受け止め、農業者自らの努力で埋めることのできない部分について、必要な政策の確立を政府・与党に提言していく」との方針を示している。 B5伴、44ページ。一部300円。都道府県JA中央会に申し込む。
重要な記事
最新の記事
-
【注意報】水稲の斑点米カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 山口県2025年7月8日
-
なぜ米がないのか? なぜ誰も怒らないのか? 令和の米騒動を考える2025年7月8日
-
2025参院選 各党に聞く「米・農政・JA」 【立憲民主党】「食農支払」で農地と農業者を守る 野田佳彦代表2025年7月8日
-
2025参院選 各党に聞く「米・農政・JA」 【自由民主党】別枠予算で農業を成長産業に 宮下一郎総合農林政策調査会長2025年7月8日
-
2025参院選 各党に聞く「米・農政・JA」 【日本共産党】価格保障・所得補償で家族農業守る 田村貴昭衆議院議員2025年7月8日
-
2025参院選 各党に聞く「米・農政・JA」 【れいわ新選組】農業予算倍増で所得補償・備蓄増を やはた愛議員2025年7月8日
-
【第46回農協人文化賞】集落と農地 地域の要 営農事業部門・広島市農協組合長、広島県農協中央会会長 吉川清二氏2025年7月8日
-
【第46回農協人文化賞】若者を育てる農協に 営農事業部門・北海道農協中央会前会長、常呂町農協前会長 小野寺俊幸氏2025年7月8日
-
トランプ政権の移民摘発 収穫できず腐る野菜「農家に大きな打撃」2025年7月8日
-
【第46回農協人文化賞】常に農協、農家のため 営農事業部門・全農鳥取県本部上席主管 尾崎博章氏2025年7月8日
-
150年間受渡し不履行がなかった堂島米市場【熊野孝文・米マーケット情報】2025年7月8日
-
2025参院選・各党の農政公約まとめ2025年7月8日
-
米価 6週連続低下 3600円台に2025年7月8日
-
【JA人事】JA秋田しんせい(秋田県)佐藤茂良組合長を再任(6月27日)2025年7月8日
-
【JA人事】JA北九(福岡県) 新組合長に織田孝文氏(6月27日)2025年7月8日
-
【JA人事】JAかながわ西湘(神奈川県)天野信一組合長を再任(6月26日)2025年7月8日
-
【JA人事】JAえひめ中央(愛媛県)新理事長に武市佳久氏(6月24日)2025年7月8日
-
宇都宮市に刈払機を寄贈 みずほの自然の森公園へ感謝と地域貢献の一環 JA全農とちぎ2025年7月8日
-
岡山の農業を楽しく学ぶ 夏休み特別企画「食の学校2025」 JA全農おかやま2025年7月8日
-
農業高校生研修を開催 秋田北鷹高等学校、増田高等学校の生徒が参加 JA全農あきた2025年7月8日