畑作の全国平均農業所得10.7%増 農水省2016年12月7日
北海道は増加、九州は減少
農水省は農業経営統計調査「平成27年個別経営の営農類型別経営統計―畑作経営―」をまとめた。
全国の畑作経営の1経営体当たりの農業粗収益は849万円だった。豆類(小豆)、茶等の収入は減少したが、麦類(小麦)、イモ類等の収入が増加したことから、全体としては前年に比べ5.2%(41万9000円)の増加となった。
これに対して農業経営費は577万円と前年よりも2.8%(15万5000円)増加した。これは、光熱動力費は減少したものの、賃貸料等が増加したことによる。
この結果、農業所得は272万円となり、前年よりも10.7%(26万4000円)の増加となった。
なお、1経営体当たりの畑作延べ作付面積は461.9aで前年より2.3%(10.3a)増加、自営農業労働時間は2508時間で前年より3.4%(88時間)減少している。
これを北海道についてみると、1経営体当たり農業粗収益は3511万円で、豆類(小豆)収入が減少したものの、麦類(小麦)、甜菜等の収入が増加し、前年より10.8%(342万5000円)の増加となった。一方、農業経営費は2364万円と、収穫量の増加により賃貸料等が増加したことから9.6%(206万9000円)増加した。この結果、農業所得は1147万円と前年より13.4%(135万6000円)増加した。
北海道の1経営体当たり畑作の延べ作付面積は2590.3aで前年より2.9%(73.6a)増加、自営農業労働時間は3720時間で前年より0.5%(18時間)減少した。
また、九州についてみると、1経営体当たり農業粗収益は523万円で、イモ類収入が増加したが、茶などの工芸農作物の収入が減少し、前年よりも3.3%(17万6000円)減少した。農業経営費は358万円で、農機具費が増加したが光熱動力費等が減少し、前年よりも3.4%(12万7000円)減少した。この結果、九州の畑作経営の農業所得は165万円となり前年よりも2.9%(4万9000円)減少した。
なお、九州の1経営体当たり畑作の延べ作付面積は197.7aで前年より5.4%(10.1a)増加、自営農業労働時間は2425時間と前年より8.8%(234時間)減少した。
・野菜・果樹・花き作の農業所得が増加 農水省 (16.12.7)
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