産地パワーアップ計画など継続支援を-JAグループの青果対策2017年7月21日
JAグループは30年度の青果対策を決め、産地の体質強化を加速するための「産地パワーアップ計画」に基づく取り組みに対する継続的で十分な支援を求めている。
◆30年産からの転作支援も
野菜・果樹生産は、高齢化の進展と人手不足で生産基盤が脆弱化しているが、それに歯止めをかけ、加工・業務用野菜や果樹の優良品種への対応など需要に応じた生産体制を確立し、持続可能な経営を確立することが課題となっている。
そのためJAグループは、今後求められる政策支援のひとつとして産地パワーアップ事業への継続的で十分な支援をあげている。
この事業は27年度の補正予算から産地が地域の営農戦略として定めた「産地パワーアップ計画」を支援するもの。産地は高収益な作物や栽培体系への転換を図る計画を作っており、それを一部基金造成された予算で複数年度にわたり支援する。 具体的には樹園地若返りのための植え替え、モノレール、スピードスプレーヤ、キャベツ収穫機などの省力化機械の導入、ストレート果汁など新たな需要の開拓などの計画が、産地で策定されている。JAグループはこうした産地での取り組みを後押しするため、基金事業などで十分に支援する必要があるとしている。
野菜対策では加工・業務用野菜の生産拡大への支援もあげている。基本計画では37年の生産努力目標を1400万tとしているが、25年からほぼ横ばいの1200万tにとどまっている。
そのため作柄安定技術の導入を支援する基盤強化事業を継続するとともに、30年産米からの生産調整見直しをふまえ、水田地帯での野菜産地育成に向けた支援も必要だとしている。
また、国産野菜の安定供給と経営安定のため、野菜価格安定制度の維持も求めている。果樹では未収益期間も含めた改植・新植への継続的な支援を求めている。
野菜・果樹共通対策としては▽離農・規模縮小にともなう施設・農地の活用、▽温室環境制御装置の導入、燃油高騰への恒久的な支援、▽労働負荷軽減や産地の労働力確保に向けた環境整備支援、▽集出荷体制の再編、パレット一貫輸送体制の整備への支援、▽オールジャパンでの海外販売促進への支援、▽GAP取得の支援などをあげている。
重要な記事
最新の記事
-
「良き仲間」恵まれ感謝 「苦楽共に」経験が肥やし 元島根県農協中央会会長 萬代宣雄氏(2)【プレミアムトーク・人生一路】2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:福島県JA夢みなみ岩瀬倉庫 主食用米確かな品質前面に(1)2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:福島県JA夢みなみ岩瀬倉庫 主食用米確かな品質前面に(2)2025年4月30日
-
アメリカ・バースト【小松泰信・地方の眼力】2025年4月30日
-
【人事異動】農水省(5月1日付)2025年4月30日
-
コメ卸は備蓄米で儲け過ぎなのか?【熊野孝文・米マーケット情報】2025年4月30日
-
米価格 5kg4220円 前週比プラス0.1%2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間にあたり】カビ防止対策徹底を 農業倉庫基金理事長 栗原竜也氏2025年4月30日
-
米の「民間輸入」急増 25年は6万トン超か 輸入依存には危うさ2025年4月30日
-
【JA人事】JAクレイン(山梨県)新組合長に藤波聡氏2025年4月30日
-
【'25新組合長に聞く】JA新潟市(新潟) 長谷川富明氏(4/19就任) 生産者も消費者も納得できる米価に2025年4月30日
-
備蓄米 第3回は10万t放出 落札率99%2025年4月30日
-
「美杉清流米」の田植え体験で生産者と消費者をつなぐ JA全農みえ2025年4月30日
-
東北電力とトランジション・ローンの契約締結 農林中金2025年4月30日
-
大阪万博「ウガンダ」パビリオンでバイオスティミュラント資材「スキーポン」紹介 米カリフォルニアで大規模実証試験も開始 アクプランタ2025年4月30日
-
農地マップやほ場管理に最適な後付け農機専用高機能ガイダンスシステムを販売 FAG2025年4月30日
-
鳥インフル 米デラウェア州など3州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入停止措置を解除 農水省2025年4月30日
-
埼玉県幸手市で紙マルチ田植機の実演研修会 有機米栽培で地産ブランド強化へ 三菱マヒンドラ農機2025年4月30日
-
国内生産拠点で購入する電力 実質再生可能エネルギー由来に100%切り替え 森永乳業2025年4月30日
-
外食需要は堅調も、物価高騰で消費の選別進む 外食産業市場動向調査3月度 日本フードサービス協会2025年4月30日