千葉・柏の「かしわで」開店14年目の集い2018年3月1日
農産物の直売所と農家レストランを生産者自らが運営する千葉県柏市の(株)アグリプラスは2月28日、同市内のホテルで「かしわでのつどい」を開いた。「かしわで」は同社の農産物直売所で農薬汚染や放射能汚染の風評被害を自力で乗り越え、今年でオープンから14年目を迎えた。消費地に近い都市農業のあり方を示している。「つどい」は今回で11回目。
「つどい」には、出荷者の農家のほか支援している地元JAや消費者団体の代表、日本政策金融公庫の関係者など約150人が出席。アグリプラス代表の染谷茂さんはあいさつで、「直売所は儲けるためではない。地元の野菜を地元の人に食べてもらい、地域の農業が元気に続けられるようにしたい」と、「かしわで」のめざすところを強調。
この考えに基づき、農産物の直売所をつくったが、オープン当初は3年間赤字で、やっと黒字になったと思ったら、平成23年には東京電力の原発事故で柏市はホットスポットになり、売り上げが3分の1ダウン。このときは放射能について徹底的に学習し、安全性をPRし、信頼を回復させた。
さらに一昨年は肉類を使わない野菜中心の農家レストラン「さんち家」を立ち上げた。染谷さんらの活動に、当初から助言などで関わってきた今村奈良臣・東京大学名誉教授、農業ジャーナリストの岸康彦氏は、「食と農における東葛(千葉県西部)地区の拠点となりつつある」(今村氏)、「食料品店の店内や店舗敷地内で食事を提供する〝グローサラント〟の業態が生まれている。かしわでは時代の最先端を行っている」(岸氏)と、レストラン付き直売所を評価した。
(写真)11回目を迎えた「かしわでのつどい」
(関連記事)
・国民の食料つくる誇りをバネに【染谷茂・柏染谷農場代表】(18.02.21)
・第39回 都市農業を支え、発展させる農産物直売所という拠点を作ろう ―柏市(千葉県)の農産物直売所「かしわで」の活動と実践に学ぶ―(17.12.17)
重要な記事
最新の記事
-
不測事態の食料確保、スマート農業法など3法案 衆院で審議スタート2024年4月25日
-
【注意報】麦類に赤かび病 県内全域で多発のおそれ 滋賀県2024年4月25日
-
【注意報】果樹カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 鳥取県2024年4月25日
-
【注意報】ウメ、モモ、などに果樹カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 和歌山県2024年4月25日
-
【特殊報】キュウリに「キュウリ黄化病」府内で初めて確認 京都府2024年4月25日
-
電動3輪スクーター「EVデリバリー」JA豊橋に導入 ブレイズ2024年4月25日
-
ほ場作業の約9割を自動化するオートコンバイン「YH6135,A7135,A」発売 ヤンマー2024年4月25日
-
むらぐるみの共同労働【酒井惇一・昔の農村・今の世の中】第288回2024年4月25日
-
【鈴木宣弘:食料・農業問題 本質と裏側】「農村は国の本」~焚書として消された丸本彰造著『食糧戰爭』が復刻された2024年4月25日
-
【JA人事】JA水戸(茨城県)新組合長に園部優氏(4月21日)2024年4月25日
-
【人事異動】フジタ(4月1日付)2024年4月25日
-
米麦水分計PB-Rを新発売 ケツト化学2024年4月25日
-
全国の小学校・児童館に横断旗を寄贈「7才の交通安全プロジェクト」こくみん共済 coop2024年4月25日
-
自然とふれあう農業体験 伊勢崎市で27日に開催 パルシステム群馬2024年4月25日
-
野菜の鮮度保持袋で物流2024年問題解決へ「JAGRI KYUSHU」に出展 ベルグリーンワイズ2024年4月25日
-
粉末化でフードロス解決に挑戦 オンラインセミナー開催 アグリフューチャージャパン2024年4月25日
-
長期保存食「からだを想う野菜スープ」シリーズ新発売 アルファー食品2024年4月25日
-
生産者と寄附者が直接つながる「ポケマルふるさと納税」が特許取得 雨風太陽2024年4月25日
-
焼けた香りや音に満足感「パンの食習慣」アンケート実施 パルシステム2024年4月25日
-
埼玉県産いちごの魅力を伝える「いちごソング」が完成2024年4月25日