農業ハウス補強 半額補助-農水省2019年5月29日
農林水産省は豪雨、台風などによる被害が多発していることから農業用ハウスの補強への助成や、園芸施設共済の加入掛金の割引などを実施する。5月28日の自民党農林水産災害対策委員会など合同会議で説明した。
農水省は防災・減災、国土強靭化をための緊急対策のなかで農業用ハウスの補強のための予算を約10億円確保した(うち30年2次補正で5億円)。
老朽化したハウスを補強する意向がある場合、JAや地元市町村を通じて申請すれば、ハウス本体の補強や防風ネットの設置、フィルム張りによるガラス補強などにかかる費用の2分の1補助を受けられる。4月1日現在で予算の56%が執行されている。
また、老朽化で建替えが必要なハウスについては強い農業・担い手づくり総合支援交付金などで低コスト耐候性ハウスへの建替えを支援する。低コスト耐候性ハウスとは接合部分等の改良で従来の鉄骨ハウスよりコストを抑え、耐候性を向上させたハウス。整備費は10aあたり1100万円から1400万円だという。農業者自身が整備した場合は農業者の初年度負担は事業費の2分の1となる。ただし、JAやJA出資法人が整備し、農業者が賃借した場合は、農業者の初年度負担は事業費の20分の1未満となる。リース方式にすることで初期投資を軽減することもできる。
園芸施設共済は全国で加入率が50%程度だが、加入促進を図るため、JAの生産部会などが園芸施設共済に集団加入する場合、大幅な割引パッケージを利用できるようにする。これによって掛金負担はパイプハウス15aの場合、これまでは4万5000円だったのが、1万円程度に割引となる。6月は園芸施設共済への加入促進月間となっている。
近年は豪雨や台風で農業用ハウスに大きな被害が出ている。平成30年は7月豪雨、台風20号、21号、北海道胆振東部地震などで農業被害は5679億円となった。平成23年の東日本大震災以降では最多の被害額でこのうち農業用ハウス被害は466億円となった。全国で8万5000棟(畜産用施設を含む)が被害を受けた。
重要な記事
最新の記事
-
【注意報】水稲の斑点米カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 山口県2025年7月8日
-
なぜ米がないのか? なぜ誰も怒らないのか? 令和の米騒動を考える2025年7月8日
-
2025参院選 各党に聞く「米・農政・JA」 【立憲民主党】「食農支払」で農地と農業者を守る 野田佳彦代表2025年7月8日
-
2025参院選 各党に聞く「米・農政・JA」 【自由民主党】別枠予算で農業を成長産業に 宮下一郎総合農林政策調査会長2025年7月8日
-
2025参院選 各党に聞く「米・農政・JA」 【日本共産党】価格保障・所得補償で家族農業守る 田村貴昭衆議院議員2025年7月8日
-
2025参院選 各党に聞く「米・農政・JA」 【れいわ新選組】農業予算倍増で所得補償・備蓄増を やはた愛議員2025年7月8日
-
【第46回農協人文化賞】集落と農地 地域の要 営農事業部門・広島市農協組合長、広島県農協中央会会長 吉川清二氏2025年7月8日
-
【第46回農協人文化賞】若者を育てる農協に 営農事業部門・北海道農協中央会前会長、常呂町農協前会長 小野寺俊幸氏2025年7月8日
-
小泉農相 随契米放出に「政策効果」 市場落ち着けば備蓄水準戻す2025年7月8日
-
トランプ政権の移民摘発 収穫できず腐る野菜「農家に大きな打撃」2025年7月8日
-
【第46回農協人文化賞】常に農協、農家のため 営農事業部門・全農鳥取県本部上席主管 尾崎博章氏2025年7月8日
-
150年間受渡し不履行がなかった堂島米市場【熊野孝文・米マーケット情報】2025年7月8日
-
2025参院選・各党の農政公約まとめ2025年7月8日
-
米価 6週連続低下 3600円台に2025年7月8日
-
【JA人事】JA秋田しんせい(秋田県)佐藤茂良組合長を再任(6月27日)2025年7月8日
-
【JA人事】JA北九(福岡県) 新組合長に織田孝文氏(6月27日)2025年7月8日
-
【JA人事】JAかながわ西湘(神奈川県)天野信一組合長を再任(6月26日)2025年7月8日
-
【JA人事】JAえひめ中央(愛媛県)新理事長に武市佳久氏(6月24日)2025年7月8日
-
宇都宮市に刈払機を寄贈 みずほの自然の森公園へ感謝と地域貢献の一環 JA全農とちぎ2025年7月8日
-
岡山の農業を楽しく学ぶ 夏休み特別企画「食の学校2025」 JA全農おかやま2025年7月8日