オオタバコガ多発で注意報 愛知県2021年5月26日
愛知県農業総合試験場は、県内全域のキク、野菜類(キャベツ等)で、オオタバコガの発生が平年に比べ多いことから、5月21日に病害虫発生予察注意報2号を発表した。
キクを加害するオオタバコガの幼虫
キクほ場に設置しているフェロモントラップに、オオタバコガ成虫の誘殺数が4月下旬から5月上旬に急増した。
5月第1半旬から第2半旬の誘殺数は、キクほ場に設置している稲沢市で平年に比べ3.1倍(今年39頭、平年12.56頭)、豊川市で6.1倍(同49頭、同8.0頭)。
ダイズほ場に設置している西尾市では14.9倍(今年170頭、平年11.38頭)、豊田市で4.3倍(同97頭、同22.67頭)だった。
この結果、西尾市と豊田市、豊川市では、過去10年間で最も多い誘殺数となった。
名古屋地方気象台が5月20日に発表した1ヵ月予報によると、向こう1ヵ月の気温は平年並みか高いと予想している。同試験場では、次世代幼虫の発生が増えるとみており、防除徹底を呼びかけている。
防除対策は次のとおり。
〇茎、花蕾、果実または、キャベツ等の結球部に食入した幼虫や、発育が進んだ幼虫に対しては、薬剤の効果が著しく低下するため、若齢幼虫の時期に薬剤防除を徹底する。
〇茎葉、花蕾、果実等の被害部位の残渣は、卵や幼虫が付着している可能性があるため、放置せず適切に処分する。
〇キクは、生長点付近や花蕾を加害されると商品価値がなくなるため、早期発見に努め、キクや花き類に適用のある農薬で防除する。
〇オオタバコガは広食性で多くの野菜類や花き類を加害するため、ほ場への成虫の飛来や幼虫の発生状況に注意する。
〇施設栽培では、開口部に防虫ネットを設置し、成虫の侵入防止に努める。
〇薬剤感受性が低下しないようにIRACコードを考慮し、農薬の連用は避ける。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(140)-改正食料・農業・農村基本法(26)-2025年5月3日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(57)【防除学習帖】第296回2025年5月3日
-
農薬の正しい使い方(30)【今さら聞けない営農情報】第296回2025年5月3日
-
【鈴木宣弘:食料・農業問題 本質と裏側】「盗人に追い銭」「鴨葱」外交の生贄にしてはならぬ農産物2025年5月2日
-
【2025国際協同組合年】情報を共有 協同の力で国際協力 連続シンポスタート2025年5月2日
-
イネカメムシが越冬 埼玉、群馬、栃木で確認 被害多発の恐れ2025年5月2日
-
九州和牛をシンガポール人に人気のお土産に 福岡空港で検疫代行サービスを開始 福岡ソノリク2025年5月2日
-
就労継続支援B型事業所を開設し農福連携に挑戦 有機農家とも業務提携 ハピネス2025年5月2日
-
宮崎ガス「カーボン・オフセット都市ガス」 を県庁などに供給開始 農林中金が媒介2025年5月2日
-
5月29日から「丸の内 日本ワインWeeks2025」開催 "日本ワイン"を学び、楽しむ3週間 三菱地所2025年5月2日
-
協同心の泉 大切に 創立記念式典 家の光協会2025年5月2日
-
【スマート農業の風】(14)スマート農業のハードルを下げる2025年5月2日
-
(433)「エルダースピーク」実体験【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年5月2日
-
約1cm程度の害虫を強力捕獲「吊るしてGET虫ミニ強力タイプ」新発売 平城商事2025年5月2日
-
農中情報システム 自社の導入・活用のノウハウを活かし「Box」通じたDX支援開始2025年5月2日
-
洗車を楽しく「CRUZARD」洗車仕様ホースリールとノズルを発売 コメリ2025年5月2日
-
戦後80年の国際協同組合年 世代超え「戦争と平和」考える パルシステム神奈川2025年5月2日
-
生協の「地域見守り協定」締結数 全市区町村数の75%超の1308市区町村に到達2025年5月2日
-
ムコ多糖症ニホンザルの臨床徴候改善に成功 組換えカイコと糖鎖改変技術による新型酵素2025年5月2日
-
エフピコ×Aコープ「エコトレー」など積極使用で「ストアtoストア」協働を拡大2025年5月2日