イギリスが福島県産などの食品輸入規制撤廃へ 金子農相「歓迎」2022年5月10日
金子原二郎農相は5月10日の閣議後会見で、今月5日に開かれた日英首脳会談で、イギリスのジョンソン首相が福島県産などの食品の輸入規制について6月末までに撤廃する見通しであると説明したことについて、「規制撤廃に向けた手続きが進んでいることを歓迎したい」と述べるとともに、輸入規制が続くほかの国や地域の規制撤廃に向けて働きかける姿勢を示した。
政府によると、今月5日に開かれた日英首脳会談の中で、2011年の福島第一原発事故の後、イギリスなどで導入された福島県産などの食品輸入規制について、岸田首相が改めて早期撤廃を求めたところ、ジョンソン首相は、「議会手続きによるが、6月末までに規制は撤廃されるだろう」と説明した。また、会談に際して岸田首相が福島県産のポップコーンをジョンソン首相に贈呈した。
こうした動きについて金子農相は会見の中で、「規制撤廃までイギリス国内で必要なプロセスが残っていると承知しているが、規制撤廃に向けた手続きが進んでいることを歓迎したい。引き続き残された国・地域の規制撤廃に向けて政府一体となって働きかけていく」と述べ、イギリスの規制撤廃を機に他の国や地域の撤廃を進めたいとの姿勢を示した。ただし、撤廃は、今後、イングランド、ウェールズ、スコットランドの各政府議会に法案を提出して成立したあとになるとして、政府として撤廃の時期についてはコメントを控えたいと述べた。
イギリス(北アイルランドを除く)では、EUの離脱後も、福島県産のキノコ類などで放射性物質検査の証明を求めるなど日本産食品の輸入規制が続いている。
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