肥料や小麦・大豆の国産化に社会的弱者支援策 首相指示受けて物価高騰対応へ緊急パッケージ2022年11月9日
ロシアのウクライナ侵攻などで生産資材や食料品などの価格が高騰する中、農水省は11月8日、対策をまとめた緊急パッケージを公表した。多くを輸入に依存している肥料原料や小麦・大豆などの国産化や食品アクセスが困難な社会的弱者を支援する事業などが盛り込まれ、いずれも同日、閣議決定された補正予算案に計上された。
公表されたのは、「食料品等の物価高騰対応のための緊急パッケージ」。岸田文雄首相が9月9日、首相官邸で開かれた物価・賃金・生活総合対策本部の中で、肥料の国産化や小麦・大豆・飼料作物の国産化、食品ロス削減対策の強化などを柱とする緊急パッケージの策定を野村哲郎農相に指示したことを受けてまとめられた。
緊急パッケージは大きく3つを柱にまとめられた。
下水汚泥資源や堆肥等の利用拡大によるグリーン化推進と肥料の国産化・安定供給に向けては、畜産農家や肥料メーカーの連携による国内資源の利用拡大に向けた取り組みを支援する国内肥料資源利用拡大対策に100億円、下水汚泥資源の肥料利用の推進に30億円、ペレット化した堆肥の広域流通などを支援する事業に10億円が計上された。
小麦・大豆・飼料作物の国産化推進に向けては、水田を畑地化して麦・大豆等の定着を支援する事業に250億円が計上されたのをはじめ、産地と実需が連携して安定供給に向けた生産性向上策を支援する事業に64億円、耕畜連携による国産飼料の生産・利用拡大を支援する対策に120億円、米粉の商品開発など利用拡大支援対策に140億円が盛り込まれた。
さらに食品ロス削減対策強化と社会的弱者への対応の充実強化が盛り込まれた。食品ロスを減らし、フードバンク等への寄附が進むよう輸送費などを支援する緊急対策に3億円、こども食堂などを支援する食育の推進に5億円、子どもへの食事等を提供するNPOを支援する「子供の未来応援地域ネットワーク形成支援事業」に20億円が盛り込まれた。
緊急パッケージで示された事業は同日閣議決定された今年度の第二次補正予算案に盛り込まれ、国会で成立後、実行に移される。
(関連記事)
・食料安保強化強化など重点に農林水産関係8206億円 政府が補正予算案を閣議決定(22.11.9)
重要な記事
最新の記事
-
【特殊報】果樹類にチュウゴクアミガサハゴロモ 農作物への被害に注意 愛知県2025年11月5日 -
農林水産物・食品の輸出額 1兆2000億円 1-9月 15.1%増2025年11月5日 -
米生産 現場は離農増を懸念 経営環境の安定化が急務 食糧部会2025年11月5日 -
コシヒカリ5kg5421円に 新米出回り「高値」拍車 10月の東京区部2025年11月5日 -
「愛ある農政」を求めて【小松泰信・地方の眼力】2025年11月5日 -
【異業種から見た農業・地域の課題】小さい農家も含めて守る発想が大事 地方創生は人材から 元日本生命・坂本博氏に聞く2025年11月5日 -
11月15日の農協研究会開催迫る 「准組合員問題にどう向き合うか」 参加者を募集2025年11月5日 -
JA貯金残高 107兆2325億円 9月末 農林中金2025年11月5日 -
ジビエを食べたい!買いたい!「全国ジビエフェア」開催 農水省2025年11月5日 -
鳥取県産梨「王秋フェア」 直営飲食店舗で11日から開催 JA全農2025年11月5日 -
宮崎県産ピーマン「グリーンザウルス」×【推しの子】コラボパッケージで販売開始 JAみやざき2025年11月5日 -
JAよこすか葉山の直売所から直送「すかなごっそ 季節の野菜セット」販売中 JAタウン2025年11月5日 -
【人事異動】日本製紙(12月1日付)2025年11月5日 -
相鉄沿線で街なか装飾追加、JR原宿駅で大規模屋外広告 2027年国際園芸博覧会協会2025年11月5日 -
第1回「リサイクルテック ジャパン」に出展 サタケ2025年11月5日 -
農業機械の新製品3機種を発表 2026年より順次発売 クボタ2025年11月5日 -
佐賀県太良町と包括連携協定を締結 タイミー2025年11月5日 -
「第66回下郷農協まつり」に出展 グリーンコープ生協おおいた2025年11月5日 -
「横浜地産地消月間キャンペーン」はっしーおすすめ賞品も 横浜市2025年11月5日 -
未来のアグリ「クマ対策支援チーム」を創設2025年11月5日


































