鳥インフル猛威 「全国的に過去に類見ない感染リスクの高さ」 農水省小委が緊急提言2022年11月29日
鳥インフルエンザの発生が過去最多のペースで全国各地で確認されていることを受けて、農水省の家きん疾病小委員会は11月28日、「全国的に過去に類を見ない程に感染リスクが高い状態にあることを認識し、最大限の警戒感をもって対応すべきである」との緊急提言をまとめ、自治体や養鶏関係者だけでなく、住民も含めて地域が一体となってまん延防止対策の徹底を呼びかけた。
同省によると、今シーズンの鳥インフルエンザの発生は、10月28日から同日までに19例確認され、過去最多の52例が確認された2020年~2021年のシーズンを上回るペースで相次いでいる。こうした状況を踏まえて同日、専門家でつくる同省の家きん疾病小委員会が開かれ、緊急提言をまとめた。
緊急提言では、全国各地で野鳥の感染例が数多く確認され、環境中のウイルス濃度が非常に高まっていることから、農場敷地内や鶏舎周囲も、野鳥の糞などに含まれるウイルスで汚染されている可能性が高いと認識すべきとしたうえで、生産者と発生地域に対して防疫対応について警戒するよう呼びかけている。
生産者に対しては、鶏舎に出入りする従業員の適切な消毒や長靴の確認をはじめ、農場敷地内や鶏舎周囲の毎日の消毒、開放鶏舎のみならずウインドウレス鶏舎でもネズミなどの野生動物が侵入しそうなルートを探して侵入防止対策を講じることなどを求めている。また、特に今シーズンはため池が近くのある農場での発生が目立つとして、ため池などの水場を意識した徹底した消毒をするよう求めている。
さらに、発生地域については、発生農場周囲の主要道路やため池周辺の消毒など地域の関係者が一体となった取り組みに加え、続発を防ぐためには自治体や養鶏業者だけでなく、関連事業者や住民も一体となってまん延防止対策を徹底するよう求めている。
そのうえで、今シーズンの鳥インフルエンザは、韓国など海外の発生状況やこれまでの発生事例を踏まえ、「全国的に過去に類を見ない程に感染リスクが高い状況にあることを認識し、引き続き、飼養衛生管理を徹底し、最大限の警戒感をもって対応すべきである」と警戒を呼びかけている。
農水省は同日中に提言を全国の都道府県などに通知して関係者への周知を求めた。
重要な記事
最新の記事
-
【人事異動】農水省(9月1日付)2025年9月1日
-
「コシヒカリ」3万円 集荷競争過熱に対応 全農いばらき2025年9月1日
-
コシヒカリ2万9100円 激しい集荷競争背景 JAほくさい2025年9月1日
-
9月の野菜生育状況と価格見通し トマト、ピーマンなど平年を上回る見込み 農水省2025年9月1日
-
千葉農業機械大展示会 10月24、25日に開催 50回記念で一般客も来場促進 JA全農ちば2025年9月1日
-
共同購入コンバイン整備研修会を開催 実機で特徴・性能や点検・整備方法を学ぶ JA全農おかやま2025年9月1日
-
そごう横浜店で「徳島のすだちフェア」 9月7日まで開催 徳島県すだち・ゆこう消費推進協議会2025年9月1日
-
「北関東3県魅力度向上キャンペーン」茨城県・栃木県・群馬県の新米頒布会を実施 JA全農2025年9月1日
-
「福岡県産シャインマスカットフェア」みのりカフェアミュプラザ博多店で開催 JA全農2025年9月1日
-
【今川直人・農協の核心】全中再興(5)2025年9月1日
-
食料・農業・地域政策推進山形県要請集会に参加 JA鶴岡2025年9月1日
-
秋元真夏の「ゆるふわたいむ」甲州牛と山梨ワインでバーベキューを堪能 JAタウン2025年9月1日
-
【人事異動】日本農業新聞(9月1日付)2025年9月1日
-
ブラウブリッツ秋田との「元気わくわくキッズプロジェクト」 梨収穫・稲刈り体験の参加者募集 JA全農あきた2025年9月1日
-
【人事異動】全国酪農業協同組合連合会(9月1日付)2025年9月1日
-
9月の飲食料品値上げ1422品目 秋に大規模な値上げラッシュ 帝国データバンク2025年9月1日
-
「令和7年度実用新技術講習会及び技術相談会」開催 農研機構2025年9月1日
-
オンラインセミナー「身近な機械のメンテナンス方法をおさらいしてみよう!」開催 農業女子メンバーらが参加 井関農機2025年9月1日
-
令和7年度岡山県花き共進会を開催 最優秀賞は新見市の黒笹明氏 岡山県花き生産協会2025年9月1日
-
富良野市、新篠津村、帯広市「企業」と「地域」つなぐ農業体験バスツアー開催 北海道2025年9月1日