「農村価値創生交付金」の創設を 全国町村会が基本法見直しで意見2023年4月6日
全国町村会(会長:荒木泰臣熊本県嘉島町長)は食料・農業・農村基本法の見直しについての意見を取りまとめ3月31日に公表した。「農村価値創生交付金」の創設を提唱している。
意見では、緊急時だけではなく平時の食料安全保障を図るとともに、国内生産の重要性など国民の国内農業に対する関心を高めコンセンサスの形成を図ることを求めている。
また、農村政策は農業政策全般に関わるものであり、条件不利性を補うという視点ではなく「地域社会のあるべき姿を追求する前向きの姿勢で捉えること」が農村政策のとるべきスタンスであり、農業政策と一体として検討することを求めている。
現行基本計画では農村の振興について▽雇用と所得機会の確保、▽人が住み続けるための条件整備、▽農村RМОや関係人口、半農半Xなどの新たな動きによる活力創出を打ち出しているが、この新たな施策体系を基本法に位置づけるべきだと提起している。
そのほか基本法に位置づけるべきこととして、多様な担い手の確保の必要性、鳥獣被害対策、農村環境や景観の維持保全を挙げている。
さらに「農村価値交付金(仮称)」の創設の検討も求めている。これは全国町村会が2014年に提唱したもので自治体が主体性を発揮して施策を実施できるよう現行の補助制度よりも、大幅に自治体の裁量を広げることを求めている。新たな財源措置や、農林水産関係予算の減少を想定するものではなく、交付金の使途について自由度を高める制度として提起している。
詳細な制度設計について全国町村会は、政策効果の検証や透明性確保の仕組みを取り入れながら「国と自治体との協議で場で行われるべきである」と提起している。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(155)-改正食料・農業・農村基本法(41)-2025年8月16日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(72)【防除学習帖】第311回2025年8月16日
-
農薬の正しい使い方(45)【今さら聞けない営農情報】第311回2025年8月16日
-
(448)郷愁とノスタルジー【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年8月15日
-
あらゆる暴力の即時停止を 被爆・戦後80年にメッセージ発表 パルシステム連合会2025年8月15日
-
京都府「第3回京のこだわり畜産物レシピコンテスト」開催2025年8月15日
-
「パンのフェス2025」三井アウトレットパーク木更津で9月に開催2025年8月15日
-
機械審査なし「お米番付12回大会」エントリー開始 八代目儀兵衛2025年8月15日
-
東京23区の住民 過去1年間に森林を訪れたのは3人に1人 森林総研2025年8月15日
-
【サステナ防除のすすめ2025】秋冬野菜の病害虫防除 異常気象こそ先手対応を2025年8月14日
-
見なくなった案山子、燕・雀・烏【酒井惇一・昔の農村・今の世の中】第353回2025年8月14日
-
花がよく売れるお盆・彼岸から見えてくる花産業の問題点【花づくりの現場から 宇田明】第66回2025年8月14日
-
渡り鳥「キビタキ」「ノビタキ」越冬地との間の移動経路を明らかに 森林総研2025年8月14日
-
国産・添加物削減・減農薬にこだわり「デポー国領駅前」リニューアルオープン 生活クラブ生協2025年8月14日
-
果実のフードロス削減・農家支援へ「キリン 氷結 mottainai 浜なし」再登場2025年8月14日
-
【役員人事】バイエル(9月1日付)2025年8月14日
-
「地元で働きたい」に応える 地域限定採用で安定雇用も実現 パルシステム埼玉2025年8月14日
-
政府の「米増産」方針 立ちはだかる「壁」と拭えぬ不安 産地JAと米農家の声2025年8月13日
-
【サステナ防除のすすめ2025】果菜類(施設)編 太陽熱で死滅狙う(1)2025年8月13日
-
【サステナ防除のすすめ2025】果菜類(施設)編 太陽熱で死滅狙う(2)2025年8月13日