麦に赤かび病 東海・近畿一部地域で注意 病害虫発生予報第2号 農水省2023年5月18日
農林水産省は5月17日、令和5年度病害虫発生予報第2号を発表した。向こう1か月の主要な病害虫の発生予報は、麦では、赤かび病の発生が、東海および近畿の一部の地域で多くなると予想されている。
各作物の詳細は以下の通り。
◎水稲
・スクミリンゴガイ(ジャンボタニシ)は、昨年多発生となった地域では、多くの貝が越冬しているおそれがある。被害を抑えるため、移植時の浅水管理や薬剤散布の実施を検討する。
なお、スクミリンゴガイは、農機具・機械に付着した泥とともに他のほ場へ拡散することがある。発生ほ場で使用した後は泥をよく落としてから移動させるよう心がける。
◎麦
・赤かび病は、東海及び近畿の一部の地域で発生が多くなると予想されており、愛知県及び滋賀
県から注意報が発表されている。同病に感染しやすい時期を捉えた防除が重要であり、下表の
とおり、麦の種類ごとに防除時期が異なる。昨冬から今春にかけて気温が高かった地域では、麦の生育が当初の予測よりも早まる可能性がある。都道府県が発表する発生予察情報等を参考に、地域ごとの防除適期を確認して的確に防除を実施を。
なお、防除適期に降雨が続く場合は、降雨の合間に防除を実施する。
麦で各地の平年値より発生が「多い」・「やや多い」と予想される病害虫及びその地域
◎野菜・花き
野菜・花きで各地の平年値より発生が「多い」・「やや多い」と予想される病害虫とその地域は次の通り。
野菜・花きで各地の平年値より発生が「多い」・「やや多い」と予想される病害虫及びその地域
◎たまねぎ
・べと病は、北関東、中国、四国及び北九州の一部の地域で発生が多くなると予想されており、島根県及び香川県から注意報が発表されている。ほ場を見回り、り病株の抜き取りを実施するとともに、都道府県が発表する発生予察情報等を参考に、薬剤防除を的確に実施を。
◎果樹・茶
果樹・茶で各地の平年値より発生が「多い」・「やや多い」と予想される病害虫とその地域は次の通り。
果樹・茶で各地の平年値より発生が「多い」・「やや多い」と予想される病害虫及びその地域
◎茶
・カンザワハダニの発生が、南関東、東海及び北九州の一部の地域で多くなると予想されている。また、この虫は気温が高いと増加する傾向があるため、気温が高くなると予想される地域で発生を認めた場合は注意が必要。発生密度が高くなってからでは防除が困難となるため、都道府県の発表する発生予察情報等を参考に、ほ場の観察をきめ細かく行い、発生初期に防除を実施する。
なお、同虫は薬剤抵抗性が発達しやすいので、都道府県が発表する発生予察情報等を参考に同一系統薬剤の連用を避けるなど、薬剤を適切に選定する。また、農薬散布のみならず、天敵による生物的防除等の各種防除手段を組み合わせた防除の実施についても検討を。
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