障害者の力を借りる「農福連携」を学ぶセミナー開催 愛知県豊橋市2023年11月14日
愛知県豊橋市は11月27日、働き手として障害者を積極的に受け入れている農家を招き、農福連携の始め方やコミュニケーションのポイントなどを学ぶ「農福連携セミナー」をとよはし産業人材育成センター講堂で開催する。

農福連携は、農業と福祉が連携し、障害者らの農業分野での活躍を通じて、農業経営の発展とともに、障害者の自信や生きがいを創出し、社会参画を実現する取り組み。
働く場を求める障害者を受け入れることで、年々高齢化している農業現場は貴重な働き手を得ることになり、障害者自身の生活の質の向上も期待されている。
一方で、農家側は安全性への配慮など、気になるポイントも多く、障害者の雇用に興味はあっても、「忙しい時期だけ頼みたいけれど、どうやって始めればいいかわからない」、「実際にお願いしたとき、どのようにコミュニケーションをとればいいのか不安」など、連携の進め方が分からずに一歩を踏み出せない農家も少なくない。
豊橋市が主催する「豊橋市農福連携セミナー」は、農家や福祉事業者、農福連携に興味がある市民と事業者を対象に開催。2部制で、前半は株式会社笠間農園の笠間令子氏による基調講演「農福連携における障がい者とのコミュニケーションの図り方」を行う。作業療法士として病院での勤務経験を持つ笠間氏は、嫁ぎ先の小松菜農家で2017年から農福連携に取り組み、現在では、年間7事業所から収穫や袋詰め作業などで施設外就労を受け入れている。最近は、 障害者アートを活用して6次化商品をリニューアル。 また、石川県の農福連携促進アドバイザーとしても活躍しており、県内のマッチングにも携わっている。今回は地域の障害者の活躍の場を広げ、農業と福祉の懸け橋として活動してきた経験をもとに語る。
後半は、「豊橋市の農福連携の推進を目指して」をテーマにパネルディスカッションを実施。パネラーは笠間氏のほか、JA豊橋常務理事の繁原好幸氏、豊橋市障害者自立支援協議会就労支援専門部会部会長の新井成徳氏、東三河農林水産事務所農業改良普及課の河野真砂子氏、農福連携のマッチングサービスを手がける株式会社アグリトリオ代表取締役の石川浩之氏。コーディネーターは、愛知大学地域政策学部教授の岩崎正弥氏が務める。
開催時間は午後1時半〜同4時半。参加は無料。オンラインでも視聴できる。
申し込みは氏名、住所、所属(勤め先など)を記入し豊橋市農業支援課(電話)0532・51・2461、(メール)info_nogyoshien@city.toyohashi.lg.jp)、(FAX)0532・56・5130へ。メ ールの場合は件名に、「豊橋市農福連携セミナーの申込」と記載。オンラインでの参加希望は、メールで申込みを。申し込みの締め切りは、11月17日午後5時。

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