「米の需要に応じた増産」柱に概算要求 農水省2025年8月21日
農水省は8月20日、自民党の総合農林政策調査会・農林部会合同会議に2026年度予算概算要求重点事項を示した。25日の週に要求予算額を示す。
8月20日の自民党の合同会議
来年度の農業予算を同省は「米の需要に応じた増産実現予算」と位置づけた。
重点事項は「生産者自らの判断による需要に応じた生産-需給ひっ迫への的確な対応」を掲げ、▽安心の基盤の再構築、▽生産意欲を支える政策強化、▽中山間地域等の安心の実現の3つを柱とする。
「安心の基盤の再構築」では、農地集積・集約化やスマート農業の導入を加速するとともに、米の生産コストの削減に向けた農地の大区画化を進める。また、担い手への農地集約を加速するため、農地中間管理機構の機能を強化し担い手を確保するまでの機構による農地保全の推進、畦畔除去などの農地整備を行うことで地域計画の実現を図る。
老朽化が進む共同利用施設などの再編集約・合理化支援の予算や、新たな環境直接支払交付金の制度設計を推進するための予算も要求する。
「生産意欲を支える政策強化」では、労働力不足への対応策ともなる直播を地域全体に普及していくため共同で利用する機器の導入を支援する。また、節水型乾田直播や再生二期作など先進技術の検証を支援するほか、高温耐性品種、多収性品種などへの転換を支援する。
産地と流通事業者、実需者が連携して実施する長期計画的な販売や酒造好適米、加工用米、米粉用米の生産性向上の取り組み、米粉・パックご飯の需要拡大を支援する予算も要求する。
「中山間地域等の安心の実現」では、中山間地域等直接支払交付金や多面的機能支払交付金などで支援するとともに、農業者などで構成される活動組織が地域資源を適切に保全管理するための共同活動を支援する。
また、化学農薬や化学肥料を5割以上低減する取り組みとあわせて行う地球温暖化防止や生物多様性保全に効果の高い営農活動を支援する。
これらのあわせ初動5年間を農業構造転換集中期間とする基本計画に基づき、農地の大区画化や共同利用施設の再編集約・合理化などの予算を要求する。
水田活用の直接支払交付金も要求する。水田での麦、大豆、米粉など戦略作物の本作化、飼料作物の導入など支援する。
合同会議では出席議員から、政府が示した米の増産方針に対して、過剰生産による米価下落への不安が産地に広がっているとして「需要に応じた増産」であることをしっかり説明すべきだとの意見や、「生産者自らが判断する」としていることについて「材料がなければ判断できない」として、作況指数の作成・公表廃止方針への疑問や、需給見通しの精度を上げる努力をすべきだとの指摘も出た。
そのほか、飼料作物の導入には農機代が高額で農家の負担となっており、補助が必要だとの意見や、水田活用の直接支払交付金予算の十分な確保を求める意見もあった。
農水省担当者は水田活用の直接支払交付金は「需要に応じた生産の核」と話し、麦、大豆など戦略作物を組み合わせたブロックローテーションの取り組みを支援することの重要性を強調した。
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