新たな世界農業遺産 島根県奥出雲地域と和歌山県有田・下津地域が認定 農水省2025年8月28日
農林水産省は8月26日、国際連合食糧農業機関(FAO)により、島根県奥出雲地域の「たたら製鉄を再適用した奥出雲地域の持続可能な水管理及び農林畜産システム」と和歌山県有田・下津地域の「有田・下津地域の石積み階段園みかんシステム」が新たに世界農業遺産に認定されたことを発表した。
世界農業遺産は、社会や環境に適応しながら何世代にもわたり継承されてきた独自性のある伝統的な農林水産業と、それに密接に関わって育まれた文化、ランドスケープ及びシースケープ、農業生物多様性などが相互に関連して一体となった地域を、世界的に重要な伝統的農林水産業を営む地域としてFAOが認定する制度。

島根県奥出雲地域
このほど認定された島根県奥出雲(令和3年10月申請)は、日本古来の製鉄法「たたら製鉄」の原料である砂鉄を採取するため、500年以上にわたって鉄穴流しという採掘技術で山々を切り崩し、砂鉄採取のために導いた水路やため池を再利用して棚田に再生した。砂鉄の運搬や農耕用に飼養していた和牛は肉用牛に転換し、その牛ふんは堆肥として水田の土づくりに利用。また、稲わらや水田の畦、森林の草を牛に餌として与えるなど、稲作と畜産を中心とした複合的な農業が受け継がれている。
和歌山県有田・下津地域
一方、和歌山県有田・下津地域(令和5年10月申請)では、農家が約400年以上前から、みかん栽培のため傾斜地に石積み階段園を築き上げてきた。現在では、海岸部から内陸部まで広がる壮大な景観を形成されている。その園地では土地ごとの日当たり、気温、土壌などの自然条件の違いに応じた品種の選定や栽培技術、苗木の地域内生産による産地の基盤形成、貯蔵技術(蔵出し)等により、高品質な温州みかんが生産されている。
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