8月大雨被害に営農支援策 農機修繕、再取得など補助2025年9月3日
農水省は9月2日に8月6日からの大雨被害に対する支援策を公表した。
8月6日からの大雨による浸水でトラクターなどの農業用機械や、農業用ハウスの加温器などに被害が出ている。熊本県ではい草の収穫機や畳表を織る織機にも被害が出た。
こうした被害に対して農水省は被災した農業用機械の修繕・再取得を支援する。補助率は10分の3以内(国費上限600万円)。修繕・再取得した農業用機械については、農機具共済や園芸施設共済などへの加入や、施工・販売業者などによる保証など気象災害による被災に備える必要がある。
助成対象者は地域計画の目標地図に位置づけられた農業者(位置づけられることが確実だと市町村が認める農業者も含む)。
また、今回の大雨では農産物の苗などに大きな被害が出て農業者の営農継続や農産物の安定供給に影響を与えている。そのため被災農地での早期営農再開に向け、種子・種苗など生産資材の調達や作物残さの撤去を支援する。
今年度中の早期営農再開に必要な種子・種苗など消費財の購入経費、作業委託費、農業機械等レンタル経費を支援する。補助率は2分の1以内。
被災にともない新たに必要となった作物残さの撤去を支援する。支援は定額で作物残さは、10a以内1500円、保管中の農産物残さは、5500円/人日以内。
生産回復に向けて追加的に必要となる薬剤、肥料の購入や土壌診断に必要な掛かり増し経費を支援する。補助率は2分の1以内。
被災によって機能が低下した集出荷施設などが簡易修繕するための経費を支援する。補助率は2分の1以内。
また、周辺の育苗施設から被災地域へ種苗を融通するために必要な輸送経費や、被災施設が集荷して農産物を周辺施設に輸送するための必要な輸送経費を支援する。補助率は定額で1t7000円以内。
大雨被害 農地7600か所
8月6日からの大雨に関する農産物等への被害は1日14時現在で農地7609か所(25府県)、農業用施設4706か所(23府県)、農作物の被害776ha(倒伏、冠水等、11道県)となっている。農業・畜産用機械の被害は2104件(石川県、熊本県、鹿児島県)、畜産用施設は10件(浸水、土砂流入など、石川県、熊本県、鹿児島県)となっている。
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