農政:全国会議員に聞く「どうするのかコロナ感染爆発」
城井崇 立憲民主党 衆議院議員【緊急特集・全国会議員に聞く どうするのかコロナ感染爆発】2022年2月4日
城井崇 衆議院議員
〇城井崇
〇立憲民主党
〇衆議院議員
〇選挙区:福岡10区
〇出身地:北九州市門司区
【1】これまでの政府のコロナ対策についての評価
(1)これまでのワクチン接種の問題点と3回目接種など今後の課題
●これまでワクチンの需要に対して十分な供給が行われていないことによって、ワクチン接種を希望する方が接種する環境が整っていなかった。ワクチンの確保が十分でなかったため、短期的には諸外国と比べて接種が遅れ、長期的には課題も残っている。
●ワクチン3回目接種の前倒しのため、①ワクチンの確実・円滑な調達、配送を行うべき。②前もって、供給スケジュールをしっかりと示すべき。③医師や看護師などの打ち手の確保や接種体制の整備に万全の支援を行うべき。
●ワクチン供給が限られている中では、医療従事者・施設系介護職員だけではなく、訪問系の介護職員、学校教職員、保育園職員、学童保育関係者、妊婦、在宅の透析患者や血友病患者、中和抗体値が下がっている方々等を大規模接種会場における優先接種の対象とするべき。
●ワクチンに関するリスク・コミュニケーションを強化すべき。※交差接種を含む、ワクチンの有効性及び安全性、副反応情報など、具体的情報を正確、迅速に伝えるなど。
●5~11歳のワクチン接種については、接種のメリットとデメリットを十分に説明すべき。
オミクロン株対応ワクチンの確保に万全を期すべき。
●国産ワクチンの早期開発に向けて、さらに支援を拡充・強化するべき。
(2)医療体制の問題点と今後の課題
●都道府県を超えた患者の受け入れや医療従事者の派遣のための体制等を法的に整備するため、感染症法等を改正するべき。
●法的な整備を行うまでの間、都道府県を超えて患者を受け入れる体制や医療関係者を融通し合う体制、在宅診療をフォローアップして保健所が対応できない自宅療養者等をケアする体制を確立するため、内閣総理大臣をトップとする病床確保等本部を設置し、国と都道府県が協議する体制を整備するべき。
●入院が必要な患者がすぐに入院できる体制を整備するべき。
●第5波の反省に立ち、自宅死を出さないために、自宅療養者へのケアを充実させるべき。
●患者が自宅療養する場合には、在宅で持続的な酸素投与ができる体制を整備し、感染防護品を確実に供給するべき。
●経口薬「モルヌピラビル」を全国に迅速に十分な量を届けるべき。登録された医療機関や薬局に対して希望量を配備するべき。
(3)国民生活や経済活動の規制(「外出自粛」「営業自粛」「リモート作業」等)の補償
●感染拡大を抑えるための集中的な人流抑制のための国民生活や経済活動の規制に対しては、十分な補償が必要。
●「コロナ困窮労働者給付金法案」(新型コロナウイルス感染症等の影響を受けた低所得者に対する特別給付金の支給に関する法律案)の成立により、いわゆるワーキングプアの方たちに給付金を支給するべき。
※新型コロナの影響が長期化する中、住民税非課税世帯(単身で年収100万円)や子育て世帯には給付金が支給されるが、いわゆるワーキングプアの方たちには給付金が支給されないため、①新型コロナの影響によって所得の減少があった方、②2020年または2021年の所得が年収ベースで住民税非課税となる水準の2倍の額に対応する所得の額以下(給与収入のみの方は単身の場合年収約200万円以下の方)となる方に、1世帯当たり10万円の特別給付を支給する内容。
●小学校休業等対応助成金の活用を促進するため個人申請方式とするべき。
※保育園の休園等が相次いでいることを踏まえるべき。少なくとも既に取得した休暇に対する支給については個人申請方式とするべき。
●雇用調整助成金の特例措置の縮減を撤回するべき。また企業規模にかかわらず、労働者を解雇せず休業させた事業主に対する雇用調整助成金の助成率を10/10とするべき。
●事業復活支援金について対象期間や給付上限額、給付回数を拡充すべき。
※オミクロン株の拡大が想定されていない昨年12月時点で予算化されたものであることから、長期にわたる事業者への不安に備え、予見性を高めて事業継続が行われるようにすべき。
●文化芸術関係者や関連業種従事者への支援は、支援対象を拡充し、予算を大幅増額するべき。
●公共交通機関への支援策を講じるべき。
※移動の自粛により、経営が極めて厳しい状況にあることに鑑み、需要回復に至るまでの支援策を講ずるべき。
●観光関連産業の雇用・事業継続のための支援策を講じるべき。
※コロナ後の観光立国再構築を見据え、GoToトラベルの一時停止等により窮地に陥っている観光関連産業に対する支援策を講じるべき。
●入学試験や資格試験が安全かつ円滑に実施され、受験生に不公平が生じないよう万全を期するべき。
●学校現場においては、必要十分な教員や指導員などの人材の確保を行うとともに、必要な備品の確保、施設・設備の改修支援を行い、学びの機会を保障するべき。
●飲食店の時短営業などに伴い、保護者の収入やアルバイト収入等が減少している学生等への支援を行うべき。
●全国の自治体等と連携して、自殺対策、生きることの包括的支援に万全を期するべき。
(4)検査体制の拡充について
●検査体制を拡充するべき。濃厚接触者、医師が必要と判断する者、エッセンシャルワーカー、検査を希望する者が、迅速に、確実に検査を受けることができるよう、十分な検査キットを確保するべき。
●無料検査所を大幅に増やすべき。感染急拡大地域でも速やかに無料検査が受けられるようにするべき。
●検査体制を充実したにもかかわらず、各地で濃厚接触者でさえも検査が受けられない状況になっていることについて、今後の対策に生かすために、速やかに検証すべき。
●感染拡大が起こっても感染経路を確実に追うことができるよう、PCR検査、全ゲノム解析を充実させるべき。
【2】オミクロン株拡大による今後のコロナ対策で政府は何をすべきか
●オミクロン株対応ワクチンの確保に万全を期するべき。
●国産ワクチンの早期開発に向けて、さらに支援を拡充・強化するべき。
●オミクロン株についての重症化予想率を策定、公表するとともに、今後の重症者数の急増を想定し、病床確保などの対策を講じるべき。
●新型コロナウイルス感染者の濃厚接触者の待機期間については、短縮を検討するべき。社会機能の維持の観点から科学的見地を踏まえて、速やかに結論を得るべき。
【3】コロナ禍で見えてきた「日本社会の課題」と現政権に望むこと
●引き続き、自助努力がかなわない人を支える公平な新型コロナ対策を行うべき。
●コロナ禍で明らかになった日本のもろさを克服し、コロナ後の社会・経済回復に手だてを尽くしていくべき。
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