日本農薬が創立85周年 「世界に存在感示した」2013年11月22日
日本農薬は今年で創立85周年を迎えた。11月21日、東京・芝公園の浄土宗大本山増上寺で虫供養会を行い、隣接するホテルで謝恩パーティを開いた。
同社は1928年(昭和3年)、日本初の農薬専業メーカーとして誕生した。
創立当初は他社の原体を利用して農薬を製造するメーカーだったが、1975年に初の自社開発薬剤である水稲用いもち病防除剤「フジワン」(イソプロチオラン)を発売。次第に研究開発型の原体メーカーへと性格を変え、現在に至るまで数多くの原体を世に出し、日本農業の発展に貢献してきた。
いまでは、国内で唯一、社名に「農薬」の文字を冠するメーカーとなっている。
この日は、これまでの研究開発や防除の犠牲となった虫を弔う虫供養会を開催。多数の関係者らが参加し、焼香した。
(写真)
パーティ会場には多くの製品見本が並べられた
◆期待と信頼に応え、100年めざす
謝恩パーティーで神山洋一代表取締役社長は、「ここまでの道のりは決して順風満帆ではなかった」と、過去に経営危機を乗り越えられたのは多くの関係者らの支えがあったからだと、改めて感謝した。
また、2018年までに売上高1000億円、さらに将来的には世界トップ10の農薬メーカーへと成長することを掲げたグループの成長戦略ビジョンを紹介し、「85周年を通過点として、これからも現場のニーズを的確に捉え、みなさまの期待と信頼に応えて、90年、100年へと歩みをつなげていきたい」と謝辞を述べた。
12月の株主総会で取締役を退任する予定の大内脩吉会長は、「日本に農薬の専業メーカーがあってもいいじゃないか、との思いで仕事をしてきた。今では、世界に存在感を示せるようなメーカーになったのではないかと思う」と、これまでの事業活動を総括した。
来賓ではJA全農の山崎周二常務理事があいさつ。「いま、官邸主導で、さまざまな農政の動きが報じられているが、もう少し冷静に食と農を見直してほしい。将来的な食糧供給を支えるには、限られた耕地をいかに活用するかが課題だ。日本の農地の維持、生産者の手取り向上のためには、世界と戦うことのできる国内の生産資材メーカーが必要だ」と、長きにわたる同社の日本農業への貢献に感謝し、今後のさらなる活躍に期待した。
(写真)
上:神山洋一社長
下:大内脩吉会長
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