牛・豚肉の4年連続増加 卵・牛乳は減少に JC総研の消費行動調査2016年4月7日
精肉の摂食量が4年連続増えた。(一社)JC総研が2015年の「畜産物等の消費行動に関する調査結果」を、4月7日発表した。牛・豚肉、鶏肉ともに国産がやや減少する一方で、産地に「こだわらない」がやや増えた。なお卵、牛乳は摂食量が減少に転じた。
家庭・自宅における精肉の接食頻度をみると、「週に1日以上」は牛肉が31.0%(前回31.1%)で微減。豚肉72.7%(同72.2%)、鶏肉63.1%(同60.4%)で増えた。同じく牛乳は67.9%(同71.0%)に減少し、「ほとんど飲まない」は20.9%(同17.5%)と増えた。卵は83.5%(同84.8%)と減った。
◆独身男性国産志向へ
購入の際の判断については、国産の選択(「国産しか買わない」「国産を買うことが多い」)が、牛肉で59.9%(前回60.9%)、豚肉70.5%(同71.6%)、鶏肉74.0%(同74.3%)と3品目とも減少した。
一方で「国産か外国産かわからない(こだわらない)」は、牛肉、豚肉、鶏肉それぞれ4.1%(同3.9%)、4.3%(同3.9%)、4.6%(同4.4%)で、いずれも増加した。ただ、牛肉で既婚男性、豚肉で単身女性、単身男性、鶏肉で既婚男性、単身女性、単身男性で「国産」が増えており、特に単身男性はすべての精肉で国産志向が大きかった。
◆購入は消費期限みて
一方、卵・牛乳の購入基準は、卵のトップが「消費期限までの余裕」で56.0%(前回54.5%)、2位が「10個入りパック」48.6%(同47.8%)で、概ね半分を占め、「6個入り」、「4個入り」を上回った。牛乳も「消費期限」が61.6%(同63.3%)と減少したものの、6割を超えてトップだった。
なお、外国産肉・加工品のイメージについては「安い」が高いが、国ごとに評価が分かれた。牛肉はオーストラリア産の「安い」が減少。逆にアメリカ産は「安い」が増えた。中国産鶏肉調整品では、「安全面が心配、信用できない」が37.8%、「食べたくない」が46.3%で、前回よりは減ったものの依然高い水準にある。
◆TPP認知度高まる
調査ではこのほか、TPPの認知度・大筋合意後の国内環境についても聞いた。認知度では、詳しくあるいはある程度「わかる」は57.0%、「知らない」は10.6%だった。
今回初めて聞いた国内環境については、「選択肢が増える、価格が下がる」とする肯定的意見は全体で3割。男性は4割を超えた。「日本の農業が打撃を受ける、安全・安心が脅かされる」とする否定的意見も3割前後で、どちらかというと女性の拒否反応が強かった。
この調査は、インターネットモニター会員を対象に、2015年11月に実施。有効回答者数は2325人。
(関連記事)
・准組のあり方等研究 JC総研が3か年計画決める (16.03.28)
・新たな生活スタイル探る 「なりわい」による地方創生 JC総研がシンポ (16.03.07)
・単身女性の消費減る 野菜・果物の消費行動 JC総研が調査 (15.12.25)
・労働法務の相談 31%増 JC総研 (15.11.05)
・【人事速報】JC総研常務理事に全中の勝又博三氏 (15.10.23)
重要な記事
最新の記事
-
【座談会・どうするJAの担い手づくり】JA鳥取中央会・栗原隆政会長、JAみえきた・生川秀治組合長(1)2025年9月18日
-
【座談会・どうするJAの担い手づくり】JA鳥取中央会・栗原隆政会長、JAみえきた・生川秀治組合長(2)2025年9月18日
-
【座談会・どうするJAの担い手づくり】JA鳥取中央会・栗原隆政会長、JAみえきた・生川秀治組合長(3)2025年9月18日
-
【JA全農の若い力】家畜衛生研究所(3)病気や環境幅広く クリニック西日本分室 小川哲郎さん2025年9月18日
-
【全中・経営ビジョンセミナー】伝統産業「熊野筆」と広島県信用組合に学ぶ 協同組織と地域金融機関の連携2025年9月18日
-
【石破首相退陣に思う】米増産は評価 国のテコ入れで農業守れ 参政党代表 神谷宗幣参議院議員2025年9月18日
-
【鈴木宣弘:食料・農業問題 本質と裏側】協同組合は生産者と消費者と国民全体を守る~農協人は原点に立ち返って踏ん張ろう2025年9月18日
-
「ひとめぼれ」3万1000円に 全農みやぎが追加払い オファーに応え集荷するため2025年9月18日
-
アケビの皮・間引き野菜・オカヒジキ【酒井惇一・昔の農村・今の世の中】第356回2025年9月18日
-
石川佳純の卓球教室「47都道府県サンクスツアー」三重県で開催 JA全農2025年9月18日
-
秋の交通安全キャンペーンを開始 FANTASTICS 八木勇征さん主演の新CM放映 特設サイトも公開 JA共済連2025年9月18日
-
西郷倉庫で25年産米入庫始まる JA鶴岡2025年9月18日
-
「いざ土づくり!美味しい富山を届けよう!」秋の土づくり運動を推進 富山県JAグループ2025年9月18日
-
日本初・民間主導の再突入衛星「あおば」打ち上げ事業を支援 JA三井リース2025年9月18日
-
ドトールコーヒー監修アイスバー「ドトール キャラメルカフェラテ」新発売 協同乳業2025年9月18日
-
「らくのうプチマルシェ」28日に新宿で開催 全酪連2025年9月18日
-
埼玉県「スマート農業技術実演・展示会」参加者を募集2025年9月18日
-
「AGRI WEEK in F VILLAGE 2025」に協賛 食と農業を学ぶ秋の祭典 クボタ2025年9月18日
-
農家向け生成AI活用支援サービス「農業AI顧問」提供開始 農情人2025年9月18日
-
段ボール、堆肥、苗で不耕起栽培「ノーディグ菜園」を普及 日本ノーディグ協会2025年9月18日