規格外品を首都圏へ 東京の青果店と福島の農業法人協会2019年3月7日
農林中金のF&A(Food&Agri)成長産業化出資先の(株)アグリゲートと福島県のふくしま農業法人協会は、同金庫の仲介で業務提携した。アグリゲートは、法人が福島県内で集めた規格外の青畜産物を首都圏の消費者に販売することで新しいバリューチェーンを構築に着手。3月から本格的に事業を開始した。
アグリゲートは「新鮮・おいしい・適正価格」をコンセプトに、旬の青果物を全国各地の産地や市場などから仕入れ、「旬八ブランド」で首都圏の消費者に届ける青果業者。また規格外品も、消費者に対しておいしい食べ方を説明することで一般商品と一緒に取り扱っている。一方のふくしま農業法人は、福島県内の58の農業法人で構成する団体。
農業法人協会が県内の大規模生産者を取りまとめることで、アグリゲートは多くの生産者から福島県の農畜産物を安定的に調達できる。また卸・物流機能は法人協会が担うことで、流通コストを抑制し、生産者の所得向上にもつながる。
当面、青果6品目、肉類2品目を対象に、年間1億円の取引をめざす。法人協会の高橋良行会長は「取引対象に考えている品目は50くらいある。3年後には10億円くらいの取引を目標にしたい。物流を持つ会員もおり、コスト削減できるのが強みだ」と言う。
アグリゲートは現在の16店舗から、この提携を契機に3年後には100店舗まで事業拡大を計画している。左近克憲代表取締役は「産地で捨てられている規格外の野菜をみて、品質は変らないのにもったいないと思ったのがきっかけ。まず店員教育を徹底して、消費者に規格外品でもおいしさに変わりがないことを知ってもらう」と自信を示す。今回の業務提携にあたり、産地視察を通じて、今まで数値化されていなかった規格外品に価値を付け、出荷の仕組みづくりなど、法人協会と共に取り組んでいる。
(写真)農林中金の仲介で業務提携したアグリゲートの左近代表取締役(右)とふくしま農業法人協会の高橋会長(中央)
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