特殊作物の市場規模 2027年に12億381万米ドル到達予測2021年5月31日
株式会社グローバルインフォメーションは5月27日、市場調査レポート「特殊作物市場 - COVID-19の影響と世界市場の分析:2027年までの予測」(The Insight Partners)を発売した。
特殊作物の市場規模は、2019年の9億8217万米ドルから年平均成長率(CAGR)2.6%で成長し、2027年には12億381万米ドルに達すると予測されている。特殊作物とは、果物や野菜、木の実、ドライフルーツ、園芸作物、花卉を含む苗木など。気候や地形の特徴から地域限定で栽培されるエキゾチックな作物も含まれる。人口の増加と一人当たりの可処分所得の増加に伴い、消費者の食事パターンのパラダイムシフトが見られ、健康的で美味しい食品の需要が高まっている。さらに、急速な都市化、民族構成、健康への関心、人口動態の変化なども、特殊作物の需要を促進する要因となっている。また、特殊作物の適用範囲の拡大、政府の支援策、自由貿易政策などが市場を牽引する主な要因だが、環境面や貿易面での障壁が特殊作物市場の成長を制限している。
2019年の特殊作物市場は、アジア太平洋地域が最大シェアを占めた。この地域は新興国で構成されており、国民の可処分所得の増加に伴い、消費者のライフスタイルが急速に変化している。さらに、欧米のライフスタイルや急速な都市化の影響を受けて、コンビニエンスフードの成長が促進。顧客は、植物由来の食品に魅力を感じており、特殊作物市場の成長につながっている。地域の企業は、最適な市場シェアを獲得するために、さまざまな技術を導入。例えば、中国の企業は、市場の需要を満たすために熟成促進貯蔵を使用している。熟成促進は、自然に熟した果物と同じ色、香り、味を保証。多くの企業が熟成促進の必要性と重要性を認識し始め、熟成促進用倉庫を採用している。
新型コロナウイルスによる特殊作物市場に対する影響
農業界は、新型コロナウイルスの影響で、サプライチェーンの断絶、技術イベントの中止、オフィスの閉鎖など、深刻な混乱に見舞われた。北米、欧州、アジア太平洋、南米、中東・アフリカの工場やプラントが停止したことで、世界のサプライチェーンに影響を与え、商品の製造、配送スケジュール、販売に悪影響を及ぼしている。特殊作物市場は、新型コロナウイルスの影響で、継続的な成長が危ぶまれているため、各国政府は特殊作物農家を支援し、市場の勢いを回復させようとしている。
政府の支援と自由貿易政策
特殊作物の成長は、販売・マーケティング活動、害虫・病気の予防、研究開発など、政府の積極的な取り組みに強く支えられている。例えば、2018年農業改善法は、果物や野菜、木の実、苗木など、特殊作物の成長を促進するため、現行プログラムの再承認と延長を目的としている。この農業法案は、特殊作物生産者を支援するために施行された。これらのプログラムを通じて、米国農務省は競争力の向上に注力し、マーケティング、害虫管理、研究、食品安全などの支援を行っている。また、この法案では、特殊作物に関連するいくつかの貿易問題を認識し、技術および輸出支援を提供している。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(90)みどりの食料システム戦略対応 現場はどう動くべきか(1)2024年4月27日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(8)【防除学習帖】 第247回2024年4月27日
-
土壌診断の基礎知識(17)【今さら聞けない営農情報】第247回2024年4月27日
-
【欧米の農政転換と農民運動】環境重視と自由化の矛盾 イギリス農民の怒りの正体と運動の行方(2)駒澤大学名誉教授 溝手芳計氏2024年4月26日
-
【注意報】麦類に赤かび病 県内全域で多発のおそれ 佐賀県2024年4月26日
-
【注意報】麦類に赤かび病 県内で多発のおそれ 熊本県2024年4月26日
-
【注意報】核果類にナシヒメシンクイ 県内全域で多発のおそれ 埼玉県2024年4月26日
-
【注意報】ムギ類に赤かび病 県内全域で多発のおそれ 愛知県2024年4月26日
-
「沖縄県産パインアップルフェア」銀座の直営飲食店舗で開催 JA全農2024年4月26日
-
「みのりカフェ博多店」24日から「開業3周年記念フェア」開催 JA全農2024年4月26日
-
「菊池水田ごぼう」が収穫最盛期を迎える JA菊池2024年4月26日
-
「JAタウンのうた」MV公開 公式応援大使・根本凪が歌とダンスで産地を応援2024年4月26日
-
中堅職員が新事業を提案 全中教育部「ミライ共創プロジェクト」成果発表2024年4月26日
-
子実用トウモロコシ 生産引き上げ困難 坂本農相2024年4月26日
-
(381)20代6割、30代5割、40/50代4割【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2024年4月26日
-
【JA人事】JA北つくば(茨城県)新組合長に川津修氏(4月20日)2024年4月26日
-
野菜ソムリエが選んだ最高金賞「焼き芋」使用 イタリアンジェラートを期間限定で販売2024年4月26日
-
DJI新型農業用ドローンとアップグレード版「SmartFarmアプリ」世界で発売2024年4月26日
-
「もしもFES名古屋2024」名古屋・栄で開催 こくみん共済coop2024年4月26日
-
農水省『全国版畜産クラウド』とデータ連携 ファームノート2024年4月26日