モーツァルトを聞かせた「加振酒」CFで発売 オンキヨー×三芳菊酒蔵2021年7月6日
オンキヨー株式会社(大阪府東大阪市)は、振動・音の技術を用いた「食文化」への貢献プロジェクトとして、明治22年創業の老舗酒蔵、三芳菊酒造株式会社(徳島県三好市)と音楽加振を使った日本酒醸造実験を開始。クラウドファンディングサイトのMakuakeで、音楽加振の初回醸造品を1500セット限定で7月30日まで販売している。
加振酒プロジェクト「壱ICHI」飲み比べセット
三芳菊酒造は、これまでの日本酒造りの慣例や既成概念にとらわれない新しい日本酒を発信している酒蔵。徳島県西部にある三好市の自然豊かな環境のなか、地元産の山田錦と地元の名水を使って酒造りを行っている。杜氏で代表の馬宮亮一郎さんは、地元ラジオ局でレコード紹介番組をもつほどの音楽愛好家で、馬宮さん自身もギターを演奏。酒蔵には音楽ライブ用の機材が並び、日々音楽とともに酒造りが行われている。
今回の企画は徳島県産山田錦100%の純米酒、精米歩合は70%と、あまり磨いていない米を使用。三芳菊酒造のすでに出来上がった日本酒の中から、まず「精米歩合の割合」で何点か選び、加振後の味わいの変化を簡易調査したところ、加振実験の結果の官能検査では、精米歩合70%の純米に一番変化があった。味わいがまろやかになり、酒質のアップが感じられるような結果となった。
もろみの仕込み後から冷蔵室内で長年酒造りが行われているホーロー製の醸造タンクに、専用設計した加振器を12基設置。オンキヨーとつながったパソコンにより加振をコントロールし、上槽まで途切れなく音を流した結果、もろみ初期の段階から、加振しているもろみが発酵が進み、元気な状態になった。これは振動により、麹の溶解が促進され、糖化が進み、発酵が活発になったもので、加振酒は、「濃厚で味わいが深く米の味を強く感じる」味わいとなった。日本酒のもろみの状態はBMD曲線というグラフで見るが、グラフは加振したもろみとの差異が見られ、4日目頃から早くも発酵に差が現れ、その差は最後まで続いたという。
音楽醸造は、タンク固有の響きも要因として、日本各地各酒蔵の特徴を持った味わいが生まれる。三芳菊音楽醸造の第1弾では、純米酒の自信作として、音楽加振による"酒のうまみ熟成効果"を体感できるよう、加振あり・なし2本をセットで用意した。
オンキヨーが開発した加振器「Vibtone」
加振器による振動および音を利用した発酵メカニズムは、2020年7月1日に、東京農業大学と共同研究に関する契約締結を行い、応用生物科学部 醸造科学科 徳田宏晴教授と、加振器を使用した発酵時の酵母の成分・機能の変化などの研究を行っている。様々な条件下で効果的な加振器の設置方法および加振の仕方、また音の周波数帯域の違いによって、菌体増殖・香気成分・各種有機酸などに与える影響を解明している。
加振酒プロジェクト「壱ICHI」飲み比べセットは、加振ありver 純米 日本酒(720ml)と加振なしver 純米 日本酒 (720ml)がセットで8000円(税込・送料込)。超早割37%OFF「飲み比べセット」(5000円)は限定200人付。超早割28%OFF「飲み比べセット」限定ボトルカバー付き(6400円)は限定200人。いずれも三芳菊×オンキヨーのコラボバッチ付。
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