6月の外食・中食市場 売上は2019年同月比27.6%減 デリバリーは同95%増2021年8月6日
外食・中食市場情報サービス「CREST」を提供するエヌピーディー・ジャパン株式会社(東京都港区)は8月5日、外食・中食市場2021年6月の動向分析レポートを公表した。
外食・中食市場成長率
6月の外食・中食市場は、2019年6月比で売上が27.6%減少、客数(食機会数)は15.2%減少した。新型コロナウイルスの影響によるピークは、いずれも2019年同月比で、2020年4月の市場規模は41.9%減、5月37.7%減、6月23.6%減、7月19.4%減、8月19.8%減、9月17.5%減、10月8.9%減、11月12.4%減、12月19.2%減。2021年は1月26.3%減、2月24.4%減、3月21.9%減、4月23.7%減、5月26.3%減。そして6月は27.6%減と2020年6月以降で最も悪化した。アルコールの提供制限と時短営業で客単価が減少したことが売上減少の主な要因と考えられる。
全業態計イートインは51.1%減で、前月5月と同水準
業態別・利用形態別の6月の売上2019年同月比は、外食・中食全体のイートインは51.1%減で、5月とほぼ同水準だった。業態別では、FF+セルフカフェのイートインは同34%減、ファミレスのイートインは同44%減、居酒屋のイートインは同85%減、その他のフルサービスレストランのイートインは同53%減。テイクアウト・出前は、FF+セルフカフェで同41%増と、16カ月連続の2桁成長となった。
出前(デリバリー)は95%増で、引き続き伸長が続く
外食業態計(レストラン計)の売上2019年同月比は、出前(デリバリー)の大幅増が続いており、いずれも2019年同月比で2020年4月は28%増、5月は204%増、6月は104%増、7月は75%増、8月は23%増、9月は44%増、10月は39%増、11月は68%増、12月46%増。2021年1月は81%増、2月132%増、3月46%増、4月49%増、5月は159%増。そして6月は95%増と伸長が続いている。
エヌピーディー・ジャパン フードサービスシニアアナリストの東さやか氏は、今後の展望について「米国では、ワクチン2回接種率が5月末に40%で、4~5月に外食中食利用者率がコロナ前と同レベルに回復した。日本では7月末時点27%で、40%に達するのは早くとも9月以降とみられ、それ以降徐々に回復が見込まれる。ただし、7月以降、他国では感染再拡大で規制が復活した国も多く、他国の状況をよく把握することが、日本の今後の回復状況を推測するカギとなる。アフターコロナでも、コロナ禍における多くのトレンドは継続が見込まれ、デリバリー、テイクアウト、1人喫食、キャッシュレス、テレワーク需要などは、引き続き対応・強化することで、アフターコロナまで見据えた施策となると考えられる」とコメントしている。
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