エチレンカーボネート市場 2027年に4億5000万ドルに達する見込み2022年3月28日
ASTUTEANALYTICAが発表したレポートによると、エチレンカーボネートの世界市場は、CAGR6.6%で成長すると予測されており、2027年までに4億5000万ドルに達すると見込まれている。
エチレンカーボネートは、化学式(CH2O)2COで表される有機化合物。炭酸とエチレングリコールの環状炭酸エステルとして分類される。リチウムイオン電解質における炭酸エチレンの需要の増加と、アジア太平洋地域での著しい産業発展により、市場が大きくなると予想されている。さらに、リチウム硫黄電池の出現も、市場成長につながると考えられている。一方で、原材料の価格変動と、石油・ガス価格の変動は市場成長の妨げになると予想される。COVID-19の流行による炭酸エチレン設備の停止は、メーカーの収益減少を招いた。
エチレンカーボネートは、化学、ヘルスケア&製薬、繊維、石油やガス、農業、パーソナルケアや衛生など、さまざまな産業で使用されている。これらの産業のほとんどは、アジア太平洋地域、特にインド、日本、中国などの国々で大きく成長している。アジア太平洋地域における著しい産業成長が、市場成長の中心になると考えられている。
エチレンカーボネートの世界市場は、グレード、形状、産業、用途に分類される。液体分野は、2025年には113600トンの市場規模を超えると予想されている。また、潤滑油の製造において固形エチレンカーボネートの溶剤としての利用が増加していることから、固形分野も大きく成長すると考えられている。
産業用グレードでは、様々な産業で高い採用率を誇ることから、最大の市場になると考えられている。電池グレードは、リチウムイオン電池の製造に必要なエチレンカーボネートの需要が増加しているため、最も高い成長率になると見込まれている。潤滑油分野は、石油・ガスおよび自動車分野での使用量が増加していることから、金額ベースで約32%の最大シェアになると予想される。繊維加工剤分野は、繊維加工剤製造用の炭酸エチレンの需要増加により、数量ベースで8%の成長率が見込まれている。化学中間体分野は、2027年までに約16234.6トンの市場規模を超えると考えられている。ヘルスケアおよび医薬品分野では、エチレンカーボネートの使用量が増加しているため、約45%の最大シェアを占めている。石油・ガス分野では、潤滑油の生産に使用されることが多く、2025年の市場規模は41600トンを超えると考えられる。
地域別でみると、アジア太平洋地域では同地域の産業分野の急速な成長により、約50%のシェアを占めると見込まれている。また、欧州地域も大きく成長すると考えられる。北米地域は、大手企業の進出により、第2位の市場シェアを占めると推定される。また、南米、中東・アフリカ地域も大きな成長が見込まれている。
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